マカロニアンモナイト
webマガジン「マカロニアンモナイト」月刊特集
『本気のリバーサル特集』-後編-


文・写真/中山慶太

後編目次 6 7 8 9 10 11 2000年3月掲載


§スライドでもいろいろ遊べる§

 プロジェクターを礼賛したまではいいけど、ビジュアルスタジオとしては家族や友人を呼んでスライド鑑賞会をやるだけでは物足りない。そこで考えたのがプロジェクターを使って遊ぶ方法である。これにはいろんなやり方があって、色変換フィルターを入れたりアオリ角をつけてみたり、はたまた立体物に投射したり(舞台効果でも使われる)バリエーションはアイデア次第。ここではもっとも手軽かつオーソドックスに、スクリーンを変えてみよう。

 一般にプロジェクターのスクリーンは平面性が高く純白に近く、かつ反射率の高いものが用いられる。これは映像をなるべく正確かつ均一に反射するためであり、普通は部屋を完全な暗闇にすることが難しいからだ。ところが人間の視神経には色を補正する機能があるから、実用上はスクリーンが純白でなくてもかまわない。白っぽいものであれば大抵は大丈夫、壁でも紙でもシーツでもスライドは投影できるし、充分鑑賞に堪える。夜中に部屋の照明を落として投射するなら、スクリーンはグレーの方がかえって黒が締まる場合が多い。ただし、ニュートラルなグレー階調を除けばあまり色の濃いものは避けた方が無難。

 で、これを逆手にとっていろんな質感や模様の素材を用意して、そこに映像を投射してみよう。両者がうまくマッチした映像が得られたら、複写の要領で撮影する。撮影はカメラとプロジェクターの両方のレンズの光軸をなるべくそろえるように注意するだけ、露出もカメラ内蔵のメーターが使える。スクリーン代わりの素材もアイデア次第。似たようなことはパソコン上でも簡単にできるけど、こちらは作業のアナクロさが魅力だ。やってみるとけっこう病みつきになります。

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作例1:
前回も登場したアレッサンドラのポートレートの、これは別テイク。これをいろいろな紙に投射する。最初は手漉きの和紙。懐しの吸取紙のように色違いの繊維が混ざっていて、画像に絵画的なテクスチャー感が加わる。オリジナルの雰囲気は
前編の『作例2』を参照のこと。



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作例2:
こちらも手漉きの和紙で、植物の葉をまるごと混ぜて漉いてある。表面は凹凸が激しく、しかも相当に青味の強い紙だが、肌色の再現にはあまり影響が出ないのが面白い。

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