webマガジン「マカロニアンモナイト」
月刊特集
『水没写真を撮ろう!』-前編-

構成・写真/マカロニ・アンモナイト編集部

2000年6月掲載



§暴走企画が生まれるまで§

 恒例の編集会議の席上。お題は次の特集のテーマという段になって、誰かが「水中写真とか、どうでしょう」と言い出した。

「いいんじゃないの、夏らしくて」

「でも、あれって特別なカメラが必要ですよ。誰か持ってます?」

 しばし沈黙。

「生活防水のカメラならあるけど」

「駄目ですよ。あれは水がかかっても大丈夫、ってだけで。カメラそのものを水の中に入れると水圧がかかって、浸水しちゃう」

「それじゃあ軽く水に浸けるだけにしようか。あとは、水中ハウジングを適当に作っちゃうとか」

「それはいいんですけどね、いったい水中で何を撮るんですか」

「いや、ほら、水のなかにはいろいろあるだろう」

 と、ここまでは概ねいつも通りのノリである。誰も実際に自分でやってみようという人間がいないので、話はいつの間にか立ち消えになるのだ。が。

 どうしたわけか、今回は有力な別案がないまま特集テーマが決まってしまった。果たして納涼水中写真は撮れるのか? それともカメラ全損の『水没写真』になるのか? 予測がつかないまま久々のお遊び写真作戦は動き出したが、誰もその先にアンモ創刊以来の難関が待ち受けていることを知らないのだった。なぜこうなったかといえば、いつも理性を働かせて止めに入るN島氏が会議に欠席したからなのだ。

 

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水中から波立つ水面越しに木立ちと太陽を撮る。という説明に意味がないほどシュールな写真。技術的な説明をすると、水面がレンズの最短撮影距離に届かないのでこうなったのだ。





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水没写真は東京のど真ん中でも撮れる。この日比谷公園には噴水が三つあって、写真は鶴噴水。レンズの前に置いたアクリル板はコーティングが無いため、逆光で盛大にフレアが入る。写真の下1/4は水面下になる。



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