『Hyper Landscape part2』
 
  −身近な風景で遊んでみよう−
              −後編−

 文・写真/中山慶太

2000年11月掲載


§パノラマに再挑戦§

 さて、『ちょっと身近な風景写真』に挑戦するこのコーナー。後編はいよいよパノラマ写真である。
 きょうびパノラマが撮れるカメラといえば、一眼レフから『写ルンです』までいろいろある。が、やはりここは天地に余黒を残す疑似パノラマでなく、フィルムの天地を目一杯に使って横方向を拡大する『フルパノラマ』が撮りたい。となると、このコーナーにも何度か登場した
『TX-1』しかないだろう。と、勝手な理由をつけて今回も借用することにする。実は筆者はこのカメラが大好きなのだ。



作例1
今回は『疾走する風景』の連作。前回の定点観測の逆の視点で楽しんでみよう。こういう写真はマニュアル露出でじっくり狙うのはほとんど不可能。露出オートを基本に、画面に占める空の面積を素早く読みとって補正を加えながらシャッターを押す。
TX-1 45mmF4 絞り優先オート f5.6  Fujichrome Astia (RAP)
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 なにしろ、いぜんはあれほどパノラマカメラ嫌いを自認していた自分が、『TX-1』を使ったとたんに枕の方向を変えたほどである。何がいいって、レンズが良い。全金属製のずっしり重い感触がいい。そしてクリアなレンジファインダーを覗くと現れる横長のブライトフレーム! これに必然性のある構図を収めて、きちんと撮るのが難しいところがイイ(撮影操作自体はまったく難しくありません)。ううむ、これじゃあちっとも褒めてる感じがしないか。



作例2
ピント位置も重要だ。これは手前の操作パネルに合わせた例。『TX-1』はもちろんマニュアルフォーカスだが、こういうケースではAFよりもかえって使い勝手がいい。
TX-1 45mmF4 絞り優先オート f5.6 +1/2段補正 Fujichrome Astia (RAP)
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 でも、結論から先に書いてしまうようで恐縮だが、パノラマはこれから本気で写真に取り組んでみようとする大人には良いお題であると思う。前編の魚眼レンズもそうだけど、ズーム全盛の昨今、作画そのものに気合を入れて取り組めるカメラなんてそんなに多くないからだ。などと理屈をこねていないで、身近な横長の風景を探しに出かけよう。



作例3
すれ違う電車は静止する風景よりも速度差が大きく、その分ブレも激しいので恰好の被写体。車両最後尾で撮っていると横からいきなり現れる。瞬時に反応しないとみるみる小さくなる。
TX-1 45mmF4 絞り優先オート f5.6 +1段補正 Fujichrome Astia (RAP)
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