『ritoratto della nuova generatione #1』

新世代の肖像 −パート1−
蜷川実花ポートレート作品集「Sugar and Spice」より

 写真/蜷川実花文/中山慶太


§ニュージェネレーションの行方§

『写真新世代』という言葉がTVや雑誌を賑わして久しい。世界のあちこちでいっせいに孵化するような勢いで生まれたその作家たちは、あの当時は時代の象徴としてもてはやされたものだった。その後は消息を聞かなくなったひとも少なくないが、ほんらい写真家の時間の多くは華やかな脚光から距離を置いたところにあるものだから、浅薄に「ブームが終わった」などと言ってはいけない。ニュージェネレーションと呼ばれた彼らの仕事は、もうすでに僕たちのまわりに定着し、雑誌のグラビアだけでなく、街の風景そのものを変えているはずなのだから。
 だが、旧世代への少なからぬアンチテーゼという衣装を纏って生まれた彼らは、新たな時代の主流になり得たのだろうか?
 できればそういう彼らの現在を追い、不定期の特集としてこの誌上に継続して掲載してみたい。そう考えていたところ、お馴染みの蜷川実花さんが素晴らしいタイミングで新作を発表してくれた。

 蜷川さんは新世代の作家の代表として、デビューから今に至るまで着実なペースで仕事をこなし、十代から二十代の女性に支持されているひとだ。その人気の秘密はこれまでアンモ誌上で掲載された作品からも伺うことが出来るのだけど、二冊が同時刊行された今回の作品集のうちの一冊は、彼女のもうひとつの面を知る手がかりになるだろう。そしてその作品を読み解くことは、読者にも新たな写真の楽しみを発見させてくれるはずである。
 その作品集『Sugar and Spice』は、彼女がデビュー以来5年にわたって撮り続けた人物写真を集めた、鮮やかなポートレート集である。

 

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Sugar and Spice #1
photo: mika ninagawa (C)

Sugar and Spice #2
photo: mika ninagawa (C)

Sugar and Spice #3
photo: mika ninagawa (C)



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