『弦楽器工作入門(後編)』
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壁に掛かった美しい手工ギターを指して「これを1とするならば、こっちは僕にとっては100ですね」と愛情たっぷりに紹介してくれたその「100」とは、フロアいっぱいに並んだ花村氏考案・製作のオリジナル弦楽器である。ギターともウクレレとも三味線ともつかぬ、一体どんな音楽に使用されるのか想像もつかぬそれらの楽器は、ボディも全くのオリジナルから漬物の小さな桶をそのまま使ったものまで様々、弦もギターのスチール弦と三味線の絹弦を組み合わせたりと、アイデアの湧くままに次々と生み出される。アンプにつなぐために弦の振動を検出するピックアップというパーツも、自分でエナメル線をコイルに巻いて作る。楽器が小さくて鳴りがいまいちだと思ったら、バンジョーのように皮をボディに張ってみる。思い付き次第、何でもアリだ。そしてこれらの楽器こそが、花村氏をして「作り出す楽しさ」で満たしてくれる真のマスターピースなのだ。ハンドルを回すと連続的に弦が鳴る楽器には小さな撥(バチ)がついていて「これはお経の伴奏にいいんですよ」と大きな声でお経を唱えながらポクポクと楽器を叩きながら、ハンドルを回して実演してくれた。弓のようにしなる棹に弦を一本だけ張った小さな楽器は、小学生の宿題の工作にと作り方を教えたら、学校で大評判になったという。どの楽器も、もちろん「いい音で鳴ること」という大前提を元にして作られたものばかりだ。壁に掛かっているインドの民族楽器を指して「最近はこんなのを弾く子もいるんだよね。それもインドまで出かけていって弾いちゃう。よせばいいのに、向こうの人は何十音階だかで音程がわかるんですよ。そんなの何百年練習したってかないっこないじゃない。それよりは、ね、僕が作った世界に一個しかないこの楽器を弾けば、それでもう世界で一番」
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マカロニ・アンモナイト編集部