アンモナイト針穴写真館
 『ピンホール夢幻』
(前編)

 文・写真/中山慶太(マカロニアンモナイト編集部)


--前口上--
 かつて巨人軍に在籍したピッチャー、星飛雄馬は幼少のみぎりから変人の父親に鍛えられ、その左腕は“針の穴を通す”コントロールを誇った。彼がベースボールの硬球をどうやって針の穴に通したか知る人はいないが、ピンホールには精緻な作業を予感させる神秘がある。
 今、写真趣味の世界では針穴写真がひそかなブームであるという。この種の流行は往々にしてネタに困ったメディアがビギナー向けに捏造した怪しげなものが多いのだが、ことピンホールに関しては少しばかり事情が違っていて、プロの広告写真家や写真道楽ン十年というベテランの方々がハマっていたりする。喩えていうなら、高価なスポーツカーを乗り継いだ通人が自転車に熱中するようなものらしい。そういえば、花形満は中坊の分際で真っ赤なスポーツカーに乗っていたっけ。
 そこで今回のお題目は『針穴写真』である。果たして写真マニアを熱中させるピンホールには、如何なる魅力が潜んでいるのか?

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