webマガジン「マカロニアンモナイト」
月刊特集
『レトロ人着写真館』前編

文・写真/中山慶太

1998年12月掲載

§とりあえずセピア§

 お手軽にできる白黒着色テクニックとしては、おなじみのセピア調写真がある。印画紙上でもっとも濃度が高い部分がセピア色(赤褐色)に表現され、純白までのグラデーションもセピアの濃淡になる。このため経年変化で褪色、または日焼けした写真のようにも見え、ノスタルジックな雰囲気が漂う。手軽にこの効果を欲しい人のために、最近は専用のフィルムやレンズ付きフィルムが市販されている(『フジカラー写ルンですスーパースリム セピア』など)。余談だが、この種のフィルムはたいていが単一の色素で構成されたカラーフィルムで、普通のネガカラーと同じ現像処理(C-41処理)のため街角のミニラボにも手軽に出せる。

 また、通常のモノクロフィルムで撮影してカラー印画紙にプリントしても同様の効果を得ることができる。ただしミニラボなどで微妙な色調を要求するのはなかなか難しい。完璧を期すなら『手焼き仕上げ』を受けてくれる現像所に、イメージする仕上がりの色見本を添えて依頼するのが望ましい。

<--Back   Next-->

 


--->拡大表示

作例2 セピア調写真に独特のノスタルジックな雰囲気は、コントラストがあまり高過ぎないレンズで、標準の画角と相性がいい。太古の銘レンズの絞りを開け気味で撮る。イタリア・シチリア島の古びたホテルにて。Tessar 50mmF2.8T、絞りF3.5、1/125秒。ネオパン100プレスト(カラープリントでセピア処理)。



--->拡大表示

作例3 屋外で女性ポートレートを撮る場合、モノクロなら晴天よりも曇天を選びたい。発色を気にせずに済むので、きつい影が出ない方が撮りやすいからだ。反面、光をコントロールする面白味には欠けるけど。 50mmF1.2S、絞 りF2、1/60秒。ネオパン100プレスト(カラープリントでセピア処理)。



Copyright :
マカロニ・アンモナイト編集部