「週休六日のススメ」
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 イラスト・写真・文/福山庸治

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供だった頃、親くらいの世代の大人たちが、自分の若い頃の歌しか知らないことが理解出来なかった。なぜ、今の歌を覚えようとしないのか。

 自分がその世代になった。
 が、やはり、自分の若い頃の歌しか歌えなくなっている。
 歴史は繰り返すのであった。

 というわけで、僕は古い音楽が好きである。
 といっても、僕が好きなのは、自分の若い頃の曲より更に昔の、まだ自分がこの世に生まれてもいない時代に作られたような曲のほうが多いのであるが。
 ヴァレンタインデーが近い頃、FMラジオから、トニー・ベネットの「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」や、天国にいるナット・キング・コールと娘のナタリー・コールがデュエットした「アンフォーゲッタブル」などが流れてきた。ヴァレンタインの日を演出する曲特集だそうだが、そんなことはどうでもいい。

 とにかく、こうした昔の曲のアレンジがすごい。
 オブリガートというのか、歌の向こうに、もう一つ別の曲があるような、凝りに凝ったアレンジがなされている。ゴージャスで、華麗で、甘美で、官能的と、まぁ、くどいくらいに贅沢で重厚な作りだ。現代のポップスが化繊仕立てとするならば、こちらはさながら、高級シルクをふんだんに重ね合わせて作ったフォーマルドレスといえる。しかも、重厚ではあるが、シルク素材なので、実は軽い。


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