* 週刊フォトエッセイ *

「週休六日のススメ」
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 イラスト・写真・文/福山庸治 --->Back Number

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ックスフォードは、メンフィスから走行距離にして60マイルほど離れた、すこぶる小さな町である。「地球の歩き方/アメリカ南部」にも載っていないほどだ。ノーベル賞作家のフォークナーが生涯を過ごした町だそうだが、僕は今回行かなければ、たぶん死ぬまで知らなかったに違いない。同行のYさんが是非行ってみたいというので、この町の存在を、僕は初めて知った。この町へ旅行者が行くには、一日一便、毎朝6時に出発する乗合バスを利用するか、レンタカーを借りて自分で運転するくらいしか方法がない。そこで、僕たちは後者を選んだ。
 オックスフォードの町は、まるで童話の世界だった。
 なぜなら、この町には、庁舎を囲んで一軒の本屋があり、一軒の床屋があり、一軒のパン屋があり、一軒の雑貨屋があり、一軒の銀行があり、一軒の酒屋があり、一軒の法律事務所があり、一軒の画廊があり、一軒の楽器店があり……というふうに、町を形作るのに必要な要素の最小単位が、普通にゆっくり歩いても、3分と掛からない範囲にすべて集まっているのである。あとは周囲に住宅があるだけ。おそらく、町の人全員が顔見知りであろう。大勢いる大学生を除いては。

 

−編集部よりお知らせ−
作者の福山庸治さんは独自のWebサイトを開設しています。アンモだけでは物足りないというあなた、摩訶不思議なヨジラワールドに是非アクセスしてみてください。画像・エッセイも充実。
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