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では、フランス人に改造される前のベトナム語の表記はどういうのだったのであろう。タイ語みたいなクルクル文字だったのだろうか。聞いたところによると「漢字の難しいの」だったらしい。見たことがないのでよくわからないが、あまりにも複雑すぎてほとんどスパイの暗号みたいに感じたフランス人が「自分たちにもわかるように」と変えてしまったのが現在のベトナム語表記らしいのだ。
うーむ、かなり強引なやり方で俄には承伏しかねるが、現代の私たちにとても優しいのも事実でちょっとジレンマ……、やっぱりしょうがない。
そういえばホーチミンのホテルで従業員同士の会話に「モーマンターイ」というのが混ざっていたので「それってベトナム語なの?」と聞いたところ「広東語です」と言われたことがある。要するに広東語の「無問題」そのまんまだ。隣の中国と言語的な接点は多いのだろう。ベトナム語が「漢字の難しいの」だったこともありそうである。
てなワケで『チャン監督』の最新作は『夏至』。フランスや中国の巨大文化国の影響を受けながらもずっと独自であり続けるベトナムの静かな和の精神と官能が表現されているらしい。
■お知らせ■
次週からわたくし河野は『旅行もの』をしばらく休止し『写真もの』の連載を開始いたします。「おまえに写真のレクチャーなんかされたかねぇよ」とお思いでしょうが、まさにその通りで、わたくしに偉そうなことが言えるわきゃございません、スイマセン、と先に謝っちゃう連載になるはずです。デジカメやコンパクトカメラで「どうしてちゃんと撮れなかったんだろ」と常々思ってらっしゃるあなた、私と一緒に失敗写真を減らしましょう。でなきゃ失敗写真を「わざと撮った芸術だ」と言い張る図々しさを身につけましょう。
では、また来週!
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