「フィルムの中の印画紙」
       --その1--
File-1 BLADE RUNNER(1982)
 アンドロイドは、
 銀板写真の夢をみるか?


     「ブレードランナー最終版」
     パイオニアLDCより\4800で発売中

の映画のそこかしこに仕掛けられた罠は、ほかの誰もが見落としそうな場面でキラリ、とあなたの目に入る。おっと危ない、ブービー・トラップだ。目ざといあなたは、そろそろと落とし蓋の中身をまさぐる。するとどうだろう、入っていたのは無意味なガラクタだ。だが、訝しむあなたが今踏みつけたのは、ひっとして地雷の信管かもしれない…。

 何年たっても、その作品世界が論じられ続ける映画がある。たんに観たひとの記憶に残るだけではない。セリフや場面の解釈をめぐって、いつまでも脳裏にくすぶり、論争の火種を撒き続ける映画。ある種のひとびとが、偏執的なこだわりを示すこうした作品群を“カルトムービー”と呼ぶなら、その最右翼に『ブレードランナー』が位置することは間違いないだろう。
 インターネット上でもかずかずの議論を巻き起こしてきたこの作品、どこにそれほどの魅力があるのだろう。これ以降のSF映画に多大な影響を与えた映像美に魅かれるひともいるだろうし、高名な原作との比較論議に興ずるひとたちもいる。そしてあるひとは、幾層もの深読みが可能な隠喩に満ちた脚本と演出を、その第一の理由に挙げるかもしれない。そう、『ブレードランナー』とは、ひとりの映像作家の周到な計算と、そしておそらく幾許かの偶然が生み出した奇跡的な映画なのだ。そしてこの作品を読み解く鍵のひとつが“写真”である。

... To be continued.  

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 Text :
K.Nakayama


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