「旅の風景・中欧紀行」
        --その2--
ハンガリー
機械じかけのロバの群れ

ちろん、ロバだからして、機嫌を損ねることもある。
 今どきの自動車は、生れ故郷に近い環境では滅多に壊れないものだ。かの悪 名高きイタリア車ですら、ヨーロッパでは不思議と壊れない(ように見える) 。が、ロバは違う。旧い街並みの迷路のような一方通行路、片側一車線しかな い高速道路、橋の上、暗いトンネルのなか。そこら中で止まって、渋滞を引き 起こす。もはやそれは一篇の風物詩ですらある。
 ものづくりの集約化がいち早くすすめられた旧共産圏では、日常のなかによ く似たデザインを見かけることが多い。大都市を取り巻く無機質なアパート、 同じ構えの商店、同じ身なりの人々。渋滞を引き起こす機械じかけのロバの群 れと同じように、ポピュラーな光景だ。

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 Text :
K.Nakayama
 Photo :
K.Nakayama


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マカロニ・アンモナイト編集部