「東京恋愛事情 第二回」
 甘くてすっぱくてカライ
 恋について

     --その1--

ーシット・クンカセームさん(ぷーちゃん)と、原田いそよさん(てんもちゃん)は昨年2月に入籍した。タイ人と日本人の、いわゆる国際結婚カップルである。プーシットさんは大学で情報学を専攻する留学生。先日めでたく大学院の試験に合格したため、まだしばらくは日本での学究の日々が続く。いそよさんは東京外国語大学アジア語学科でタイ語を専攻していた。卒業後はアルバイトに精を出す毎日だ。
 プーシットさんは1988年にタイの国費留学の試験に受かり、中学卒業と同時に来日した。そこで1年半日本語を学び、2年遅れで高校に入学した。片やいそよさんは高校生のときに何気なく訪れたタイに“はまって”しまい、それまでの「お金持ちと結婚して玉の輿に乗るんだ!」という目標を「絶対タイ人と結婚してタイに住みたい!」に修正し、外語大に進んだ。タイから国費で日本にやってくるためにプーシットさんは猛勉強したらしいが、いそよさんにしても「お嫁さんになりたい」だけで受かるほど外語大は甘くない。二人とも相応の努力があったはずなのに、エリートぶるわけでもなく、突っ張ったり構えたりするところもない。のんびり明るくハキハキしていて、そこかしこに育ちの良さが滲む、“最近の若いモン”にお嘆きのお父さん達も納得の礼儀正しいカップルだ。『夫婦』と呼ぶにはまだちょっと早い、といった感じでもある。

 二人は、10代の最後の頃、友人達の気軽なホームパーティーに行くために待ち合わせた目黒駅で出会った。最初の印象は「彼女はその頃からアルバイトをたくさんしていたからガリガリで、別に何とも思わなかった」「タイ人にしては背が高いな、と思ったくらい」で特にインパクトのある出会いではなかった、と言う。しかし“大勢いる友達のうちの一人”からスティディな二人になるにはそう時間は掛からなかった。

... To be continued.  

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 Text :
Tomoko Kono
 Photo : K.Nakayama


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マカロニ・アンモナイト編集部