「東京恋愛事情 第二回」
 甘くてすっぱくてカライ
 恋について

     --その2--

「私の実家(東京西部)では犬を二匹飼っているんですけど、ウチではその犬の感覚が基準になってるところがあるんです。ぷーちゃん(プーシットさん)とつき合う前に髪の長いミュージシャンみたいな男の人を家に連れてったら犬達が吠えて全然なつかなくって、あの人はダメね、ってことになっちゃったこともあります。でもぷーちゃんを連れて行ったときには犬がすぐになついて、彼ならOKってなった」
 犬達のおかげで二人の仲は原田家の犬と両親公認になり、筑波に住むプーシットさんを家族で尋ねたこともあったという。が、犬以上に可愛い原田家のひとり娘に対して親御さんは厳しかった。『外泊絶対禁止』。この“お達し”を遊びたい盛りの学生が遵守し続けるのは容易なことではない。
 「一回友達と遊んでいて家に帰らなかったことがあったら、もぉのすごぉく怒られたんです。でもまた遊んでて帰らなかったことがあって、これはきっとまたひどく怒られるに違いない、と思って、昼に家に帰って、ウチの両親は二人とも勤めに出てたんですけど、そのスキにスーツケースにとりあえず必要な物だけ詰めて、高速バスに乗ってぷーちゃんのところに転がりこんじゃったんです」

 プーシットさんは突然いそよさんが来て困りませんでしたか?「はい。帰ってください、とも言えないし(笑)」「でも、親にはすぐに手紙を書いて、ここにいるから心配しないで、と言いました。そうしたら、お金を送ってくれました。それでもそのあと1年は家に帰りませんでしたけれど。両親にはすごく感謝してるんです。だって学費だってそのあとちゃんと出してもらってたんですから」ご両親には同情するしかないが、とにかくそうして、筑波から高速バスで豊島区にある大学に通う家出娘の生活が始まった。「大変ですよ。バス代がすごくかかるんです。だからなるべく学校に行かないようにしてました」コラコラである。

<--Back   ... To be continued.

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 Text :
Tomoko Kono
 Photo : K.Nakayama


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マカロニ・アンモナイト編集部