ペルシア湾の出島
バーレーンでアラビア入門(前編)
 -その1-

 文・写真/河野朝子



1997年4月掲載

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「バーレーンに行ってきた」と言って、その『バーレーン』というのがどこにあるのかイメージできる人は少なかった。
 ペルシャ湾の真ん中へん、サウジアラビアの沖、カタールの出っ張り(半島)との間に浮かんでる、淡路島くらいの大きさの島が『バーレーン』って国なの。カタールってのは、日本のサッカーがワールドカップのアジア最終予選で負けた『ドーハの悲劇』のドーハが首都の国なんだけど。んでバーレーンは南、四分の一が米軍基地で湾岸戦争の時にイラクからモノが飛んできたらしいの。モノったって、ミサイルとかさ。そうそう、アラブだよ、イスラム。回教。中近東。え?もう戦争やってないよぉ。海に重油かぶった鳥?いなかったと思うけど。頭にワッカのっけた人がいっぱいいる方のアラブ。エジプト?それはアフリカ。アフリカのアラブだと頭にワッカのっけてないんだよ。バーレーンの東の海のあっちのあっちはイランでね。あぁ、さらにワイドショーのノリで言えば、バーレーンて金賢姫(キム・ヒョンヒ)が捕まったところ。それから、皇太子殿下と雅子様も行ったよ。アラビア半島って、どこにあるか知らない?


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 よほど国際情勢に精通している人でもない限り、または過去にそのへんに行ったことがある人でないと『バーレーン』はその名を聞いて即イメージできるものではない。だいたい、イラクとかイランとかサウジアラビアとかアラブ首長国連邦とかオマーンとか言う名前はニュースでは聞いたことはあるけれど、いったい位置関係はどうなってるの?と言うのが一般的な感覚だろう。そのあたりに興味を持っていて頭の中で地図をすらすらと書ける方が、日本においては、変わってる、と言うくらいだ。
 世界中のどこにでもいる日本人だが、バーレーンにも日本人はたくさんいる。バーレーンは湾岸アラブ、いわゆる中東のハブになる国である。日本からも多数の商社マンが派遣されていて、バーレーンを拠点にレバノンやオマーンへの商売を繰り広げている。あんまり大勢日本人がいるので「他の(中東の)国では、雅子様がいらしたとき、現地駐在員にもパーティーでお話しする機会があったけれど、バーレーンの駐在は空港で日の丸の旗ふっただけだった」というところでもあるのだ。
 そんな、親戚でもいない限り一生行くことがなさそうなバーレーンに、私の場合、弟が住んでいた。近くの知人より海外の親族と友人。ホテル代タダだ、押しかけるしかない!と、ほとんど予備知識のないままバーレーン行きを決めてしまった。

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   ... To be continued.

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