クリヤ・マコト ミュージシャンたちの肖像-3
炎のサックス奏者ネイサン
-その3-

 文・写真/クリヤ・マコト

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かしぼくの怪奇体験はこれに止まらなかった。やはりほとんど同じ時間のラフ・クリークだった。その時ぼくは、友人を迎えに行くためにモーガンタウンからピッツバーグに向かっていた。先述した同じ車で何事もなくドライブしていたのだが、ラフ・クリーク付近にさしかかったところで突然轟音と激しい揺れが起こり、まるで地震か火山が噴火したかのようだった。驚いて車を止め外に出ると、なんとねじがきれいに外れマフラーが前輪の前にぶら下がっているではないか。びっくりしてぼくは、とにかくマフラーを前輪から外そうとした。しかしフライパンのように熱くなっていて触ることもできない。蹴り上げたり引っ張ったりとさんざん苦労した挙げ句、やっとの事でマフラーを外しピッツバーグに向かった。


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・ピッツバーグについた!

 

 ところがマフラーが丸ごと無いわけだから、うるさくって仕方がない。特に市街を走っているとクラクションをならさなくても全員避けて行くし、そこら中から" Shut a fuck up!"と罵声を浴びせられる始末。やっと目的地に着いて車を降りると、まるで忍者の"ドロン"かタイムスリップしてきたデロリアンのように全身もくもくと煙に包まれていた。もっともこれはもしかするとラフ・クラークとは何の関係もなく、単に車がオンボロだっただけかもしれない。マフラーは無くなったがまだ動くので、ぼくは罵声に堪えながら半年ほどその車に乗り続けた。というわけでこのケースは『X-FILE』からは外しておくとしよう。

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