ペルシア湾の出島
バーレーンでアラビア入門(後編)
-その1-

文・写真/河野朝子

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れから、高速道路、というと世界的常識から言って、途中に信号なんてまずない物だが、バーレーンの高速道路には1カ所だけそれがあった。王室ラクダ専用信号機である。高速を走っていると見逃してしまいそうな程度の信号が突如あり、遮断機が道の両側についている。そこを、アラブ世界における重要財産のひとつ、ラクダの群れが通ることもある、というので見に行った。確かに、人力でコントロールされているラクダの群れが遠くをタラタラと歩いている。路肩に車を止めて、こっちへ来ないかなぁ、とずうっと眺めていた。持っていたヴィデオカメラの望遠機能を使うと群れの様子がよく見えるが、肉眼で見ているとラクダなんだか駝鳥なんだかよくわからない。ラクダ達は給水車がわざわざ待っていてくれてるとおぼしき地点にあるコンクリート製の水槽で、どうやら水を飲んでいるようだ。その日、ラクダは結局、信号を通ってはくれなかったが、何とものんきな風景だった。
 ところで、アダムとイヴが林檎をかじった楽園はいったいどこにあったのかを研究した結果、それはなんと、バーレーンだった、という説があるのをご存じだろうか。エデンの園が実在した、という発想そのものが我々には理解しにくいが、とにかく、キリスト教の世界で、全ての人類の祖先とされている二人が、食べちゃいけません、と言われていた林檎に手を出して追放されるまでそこにいた、とされているのなら、私は究極のご先祖様のところに帰ったことになる。


... To be continued.  

 


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