マダム・キヨコの近代処世術 第2回
「イタリア式恋愛術を学ぶ」 -7-

文/印南紀世子メニヤン  写真/Eric Meignien

* 週刊フォトエッセイ*   




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「見たかい、あのイタリア人、最後にこうやって、マル、って合図したよ」

 親莫迦ぶりを発揮して恥じない夫がうれしがって言う。マルだからって何よ、無事に写真が撮れました、というだけの意味かもしれないじゃない。とはいうものの、夫の言う意味は分かった。あのイタリア人が人差し指と親指でマルを作って合図をしたとき、この子たち美人だね、と言われたように私も感じたのだ。

 そう言えばあのイタリア人には、この前死んだ俳優のマルチェロ・マストロヤンニを思わせるところがある。マストロヤンニについて、ジーナ・ロロブリジーダがこう言っていた。
「彼は女性たちを、容易に彼のことを魅了できる、という気にさせたものでした。それが彼の魅力だったのです」

1997年9月掲載


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「イタリア式恋愛術を学ぶ」

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マカロニ・アンモナイト編集部