勝見洋一の贅沢三昧 第7回
「リミニへ、虚構の街へ」  -その1-

 文/勝見洋一  写真/中山慶太

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う、ちょいと疲れた。
 今イタリアのフライトから、生還したばかりである。
 セスナ機は実に快調だった。まずベニスの空港から飛び立ち、高度がとれたころにはメストレの町。
 眼下にベニスへの海上にかかる橋が見えたのですぐに四十五度のバンクをとって左旋回し、次第に高度を落としながらベニス市内観光をした。
 グランカナル(大運河)を低空十メートルで舐めるように突き進んだりしたのだから、さぞやみんなびっくりしたことだろう。リアルト橋からサン・マルコ広場をかすめて海上をリド島に進み、針路を真南にとった。青いアドリア海を四十キロほどで対岸のキオッジヤ、小さな半島の中ほどのポー川を飛び越えてまた海に出て、すぐに針路を計算してとりなおす。ほんの少し東に切り気味にして百キロ直進すれば、めざすリミニの町である。高度を十分にとり、機体を安定させてからオートパイロットのスイッチを入れた。セスナはぶんぶん飛んでいく。
 リミニ!
 ああ、リミニ。
 リミニを知っていますか。
 イタリアが生んだ大映画監督、フェデリコ・フェリーニの故郷である。
 名作「アマルコルド」の舞台である。


... To be continued.  

 


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