マダム・キヨコの近代処世術 第4回
「木を植える男」  -1-

 文・写真/印南紀世子メニヤン 

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「多くのことについて、私達はしばしば一定の観念にとらわれ、頭からそれを信じているものです。むかし山々は今よりずっと豊かだった。人々は木々を愛し、自然に近しく生きていたのだ、というように。
 ところがここにある写真で驚くのは、山が裸であることです。むき出しであることです。百年前、山は病んでいた。痛めつけられていた。現在に至る人々の努力がそれを緑に包まれていたことは、かつてなかった」
 かつなかったって、いつからのことかしら、まさか有史以前と比べているわけではないでしょう、と私は夫に訊ねた。フランス林野庁山岳地帯修復班サヴォア支部が全面協力した、ある写真展でのことだ。招待客達を前にしての初日に前記の挨拶をしたのは、主催者側とともに写真展の概念構成を助けた歴史研究家だった。


... To be continued.  

 


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