勝見洋一の贅沢三昧 第8回
「リトル・イタリーでお正月」
 -その2-

 文/勝見洋一   写真/中山慶太

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れでもたとえば食料品店に入ってみるといい。まず猛烈な匂いに圧倒される。本家イタリアのどこの食料品店よりも地方の産物がそろっているだろう。サラミ・ソーセージの山に加えて、アンチョビーは塩清けの大樽のまま作られた村別に何種類も置かれ、ボッコンチーノ・チーズも水槽に幾種類もプカプカと浮いている。パルマの生ハムなど、作った店の名前を張り出して五種類は巨大な切り口を見せているといった案配だ。ありふれた缶詰瓶詰パック詰めなど、あるにはあるが埃をかぶっているという寸法だ。

 なあ、とアンジェロが電話で言う。

 ニューイヤーイブはどうするのだ。サルディニア島のパオロの店ではサルディニア料理、トニーはピエモンテ料埋、ジュディッツィオはカンパニア料理と、どこのレストランも主人の出身地の料理でパーティーだ。あの食料品店などは店の真ん中にトリュッフを山積みにしてシャンパンの大盤振る舞いをするらしい。それを食べ歩いて新年を迎えないか。みんなこの日のために特別に故郷から取り寄せたものばかりだ。待ってるよ。

 うずうずと行きたくなった。


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