灰色の空のロックンロール
  (イングランド名所巡り)

-2.フレディ・マーキュリーとわたくし(1)-

文/河野朝子  写真/中山慶太

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の生涯賭けてのアイドルを誰か挙げろ、と言われたら迷うことなく「フレディ・マーキュリー」と答える。三十路近くになってドラムを叩き始めた真の目的はロジャー・テイラーを蹴落としてクィーン入りを果たすことにあった、というくらいだ。『キラー・クィーン』が中学の時だからかれこれ二十数年以上、フレディと聞けば、キャー!なのである。待てよ、気が付きゃ私ももうすぐ四十だ、キャー!

 ロンドンで泊まったケンジントンのホテルの極至近に彼の晩年の自宅があった、というのを知ったのは1991年11月、彼が亡くなったあとで、じたんだ踏んで悔しがったのは言うまでもない。私がロンドンに着いた当時、彼はまだ存命中で、もしかしたら、もしかしたら、と思ってしまうではないか。

 ホテルの近所のファストフードでハンバーガーにパクつき、お約束の不味さをじっくり確認して、ケンジントン・ハイストリートへと出向く。そこにあるケンジントン・マーケットでその昔、フレディとロジャーが古着屋を営んでいたのだ。そのマーケットは、昔、私が通った原宿の交差点のビルの地下にあった妖しい店々が建物全体になったようなところだった。彼等の青春時代だけでなく、私のあんまり思い出したくない若かりし日々まで蘇ってくるようである。


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