灰色の空のロックンロール
  (イングランド名所巡り)

 -7.太古からプログレッシブ-

文/河野朝子  写真/中山慶太

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冬でも緑まぶしい牧草の丘を切って続くアスファルトの道をひた走り、丘をひとつ越えて思わず歓声を上げた。

 
ストーン・ヘンジである。

 羊の糞がコロコロ転がる平地に、直立し、輪になった巨石群が突然現れたのだ。

 天体観測のため建てられた云々の説明を読んだこともあるが、だったらこんなにデカくなくたっていいじゃん、と悪態をつきたくなる。3、4世紀にはローマ帝国のド田舎、ブリタニアだったこの地に始めて訪れたローマ中央の人々は何を思ったのだろう。

 この、田舎なんだか古代文明の中心地なんだかわからない場所のそばに、大聖堂で名を馳せるソールズベリーがあるのでついでに寄ってみた。そこに、現存する唯一の(?)プログレ職人ロバート・フリップの自宅がある、と知ったのはこれまただいぶあと、仕事にカコつけて東京で彼に会ったときのことだった。

 「イギリス人だから、Would you mind if I xxxx?で聞かれたら、No, sure!って答えなきゃいけないんだよね」などと冗談半分で英会話の練習をしながら赴いたのだが、実は左利きの彼はイメージ通りというか、イメージを自演しているというか、落ち着きのある丁寧な人物で、話の途中で本当に「Would you mind if I xxxx?」と切り出してきたときには、曲がりなりにもディストーション歪みまくりのロック系ギタリストがそんな言い方をするとは思わなかったので驚いたものである。


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