ワールドカップついでにパリに行くなら
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文・写真/河野朝子

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リに行ってこれを見ないと死ぬ、というものはたくさんあるけれど、美術館めぐりもはずせない。

 まず、ピカソ美術館。マレ地区の静かな佇まいの中にドンとある。入ってみれば、これでもか!なピカソの応酬。芸術が爆発している。中学校の時に教科書に出ていた『泣く女』をなんの前フリもなく"鑑賞"させられて、どこがいいのかよくわかんなかった、なんて向きこそ見るべき絵画、彫塑のてんこ盛り。これらを見てなにも感じなかったら人間やめよう。
 日曜日にマレ地区に行くと、そのあたりはユダヤ人街なので、小さな帽子にスーツ、と黒づくめのオジサン達とたくさん遭遇できます。私は前を通っただけだけれど、ベーグル屋さんもきっとおいしいに違いない。
 そこからもう少し北へ行くと今度はアジア・アフリカからの移民が増える。キュートなアフリカ系の女の子が激安洋服デパートでキッチュなお買い物をしてる様も、現在のパリらしい風景である。

 それからオランジェリー美術館。エジプトからかっぱ、、もとい、いただいたオベリスクがそびえ立つコンコルド広場に面している。ここのモネの睡蓮の間に行かないと死んでも後悔するだろう。
 ここで私が一番驚いたのはルノアールの絵である。自然光がたっぷり入るオランジェリーの中でひときわキラキラと輝いていたのがルノアールだったのだ。日本で暮らしているとルノアールといえばフカフカソファの喫茶店、年末になると銀行が配るカレンダー、デパートの上の方でぎゅうぎゅう詰めになりながらガラス越しのそのまたガラス越しに眺めるあの状態、というのが大方の印象だと思うのだが、全然違うのである。私は今まで騙されていました、というくらい違うのである。
 ヨーロッパと日本では光が違う、とはよく言われることだけれど、あのルノアールを見てそうかもしれん、と実感したのであった。

 買物をするときにはこの"光の違い"にも気を付けた方がいい。日本に持って帰って来て「げ!」となることがある。これについては勝見洋一さんのテキストを読むべし。


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