バーチャルワインバー
「天孔雀亭(amano‐kujaku‐tei)」
  --過ぎゆく夏の日にはシャンパンを(そのl)--

 文・写真/中山慶太

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 

 


--->拡大表示
シャンパーニュの葡萄畑で。
季節労働者たちが急斜面の収穫に従事する。

 


--->拡大表示
『今週のワイン』
おなじみのシャンパン、『モエ・エ・シャンドン
・ブリュット・アンペリアル(無年号)』。
世界最大のシャンパンメーカーのもっともポピュ
ラーなシリーズだが、常に安定した品質はシャン
パンの基準ともいうべきもの。
はじめて飲む方でも、花と果実の香りを探り当て
ることができるだろう。

じめてのお客様には、いつも記念の一杯をお出しすることにしています。そう、お察しの通り“シャンパン”です。世界には、発泡性のワインは二種類しかありません。シャンパンと、それ以外の酒です。シャンパン(フランス語では“シャンパーニュ”ですが)を名のれるのは、フランスのシャンパーニュ地方でつくられた発泡酒だけ、ということはご存知ですね?フランスでもシャンパーニュ地方以外で造る発泡酒は、“クレマン”とか“ヴァン・ムスー”などと呼んで区別しなければなりません。
 名前だけの問題で、それほど違いがないのでは、とおっしゃるのですか? ええ、捜せばクレマンにも佳い酒はございます。ブラインドで利けば、シャンパンにひけを取らないものだってある。問題はそれがシャンパンでない、ということだけかもしれません。
 さあどうぞ……いかがですか? 花の香りがする、なるほど。それは原料葡萄の香りですね。山査子(サンザシ)やアカシアの花の香りがする“シャルドネ”という白葡萄が使われています。それと、ベリー系の果実の香りがする“ピノ・ノワール”という黒葡萄も。そう、ご指摘のように、どちらもブルゴーニュ地方の品種として有名です。でも、シャンパーニュの畑はもっと厳しい環境にあります。年間を通じてフランスのどのワイン産地よりも気温は低いし、土壌は石灰質でひどく痩せている。シャンパーニュ地方を収穫期に訪れてごらんなさい。狭い間隔で植えられた畑の葡萄を「ちょっと失敬」とつまみ食いすると、いや、ものすごく酸味が強いことに驚かれるでしょう。厳しい気候、痩せた土地、密集した畑で作られる酸味の強い葡萄。それがあの繊細な香りの秘密なんだそうです。


        <--Back   ... To be continued.  

 


Webmaster :
ammo@tokyo.fujifilm.co.jp
Copyright :
マカロニ・アンモナイト編集部