バーチャルワインバー
「天孔雀亭(amano‐kujaku‐tei)」
  --過ぎゆく夏の日にはシャンパンを(その7)--

 文・写真/中山慶太

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パリから車で2時間、シャンパーニュ地方は
週末の短い旅に最適の土地だ。エペルネの南に
ある『オステルリ・ラ・ブリクェトリ』は素晴
らしい料理と居心地の良い部屋、そして長大な
ワインリストでお薦めの宿。

 


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『今週のワイン』
本文にもあるように、RM印のシャンパンは
わが国では滅多にお目にかかれない。
これはこだわりのシャンパン造りで知られる
『ジャック・セロス』の希少なブラン・ド・
ブラン『キュヴェ・オリジーヌ(無年号)』。
その独特の香りを、ある愛好家はブルゴーニュ
の銘醸白ワインに例えて“泡の立つムルソー”
と表現した。

て、今夜のシャンパンはお愉しみいただけたでしょうか。最近は赤ワインがブームとかで、夏でも白の売り上げを上回ると聞きます。しかし夏には屋外で楽しむ軽やかな白やロゼ、そしてシャンパンが最適だと思うのですが。 シャンパンはスノッブな愛好家の興味を惹かない、という意見もあります。確かに、銘柄や年号による差は普通のワインにくらべれば少ないかもしれない。しかし、その気になれば個性的なボトルを探すこともできます。 現在、シャンパーニュ地方には大小あわせて二百のシャンパン製造業者が存在するそうですが、文字通り家族経営の農家から、フランスを代表する大企業まで多種多様です。そして国際的に知名度の高いシャンパンのほとんどは、大規模な企業が生産しているのです。ほら、ラベルの隅にちいさく“NM”のイニシャルが読めますね。これは『ネゴシアン・マニピュラン』(醸造仲買人)の頭文字で、このメゾンが自社所有の畑に加えて栽培農家からも葡萄を買いつけることを示しています。 こちらは『レコルタン・マニピュラン』(収穫栽培業者)、すなわちヴィニュロンの自家製造によるシャンパンです。ラベルには“RM”と表示されています。この種の業者は、すべて自家所有の畑の収穫だけでシャンパンを造りるのです。それだけに、葡萄の栽培方法から収穫、醸造までオーナーの目が届く強みがある。ただし生産量が少なく、市場でなかなか見つけにくいのが難点ですが。 メゾンとヴィニュロンのどちらの製品が優れているか、これはいちがいに断定できません。前者の場合、製品はつねに一定のクオリティが保たれていますから……これは実に驚くべきことなのですが……いつでも安心して買い求めることができる。これに対して後者は規模もさまざま、銘柄ごとに個性が異なり、また同じ銘柄でも生産年によって味わいが変わることすらあります。まあ、愛好家の冒険心を満たすのは後者かもしれませんが、好みのボトルに出会うのは容易でないと申しておきましょう。

(注)シャンパンのラベル(エティケート)には必ず製造業者の種別が記されている。上記のNM、RM以外にもCM(協同組合製)およびMA(レストランなどの名を冠したいわばOEM品)がある。。


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