●Night Shift 連載第59回
「Position and Pain」

文・写真/小中千昭

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多分に漏れず、物書きの持病である肩凝りに苛まれている。
 三十歳になるまでは、肩凝りなど微塵も経験した事が無かったのに。
 最初は首に来て、肩、肩胛骨、背中、腰、そして臀部までもが軋んでいる。運動不足が悪いのは百も承知なのだが、生来のスポーツ嫌いの私が何を出来るというのか。
 開き直っても仕方が無いので、椅子には随分と気を使ってきた。
 今の仕事場で使っている椅子は三代目。二代目の時に、かなりの無理をしてRECAROの革張りを買った。自動車ではダントツに支持されている、人間工学椅子の最高峰――だったのだけれど、デスクワーク用のそれは、長距離トラック用のシートを改造したものらしく、どうも塩梅が良くなかった。
 二年くらい前から、アーロン・チェアというやはり人間工学椅子に座っている。ホラー作家・井上雅彦さんが最初に教えてくれ、私の知り合いの小説家さんの多くが私と同時期に購入したという、ちょっとしたブームにもなった椅子。
 決してベストではないのだけれど、多分今これを凌ぐ椅子は無いと思う。
 問題は私の座り方なのだ。
 ちゃんと座れば設計通りに背骨が当たって疲れにくい、筈なのだけれど、執筆に集中すると左の写真(モデル:グレイタイプ・エイリアンさん)の様にどんどん尻がせり出してこの様な姿勢になってしまうのだ。これを抑止するにはシートベルトでもせねばなるまい。 私の体の痛みは、ずっと縁が切れそうにない。

 ちなみにこのアーロン・チェア、現在放映中の『ウルトラマンガイア』、XIGのエリアル・ベース/コマンドルームに標準装備されていて驚いたのだった。
 石室コマンダーと同じ椅子に座って、石室のダイアローグを書いているというのも、考えると実に奇妙なシチュエーションではある。

 

 編集部より:
 ご好評をいただきました小中千昭さんの「Night Shift」は、
 今回を持ちまして終了となります。ご声援、ご愛読ありがとう
 ございました。編集部では小中さんの不思議な世界を引き継ぐ
 べく新連載を準備中です。もうしばらくお待ち下さい。


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