「イングランド、地の果てへ」
  −ペンザンスとランズエンド−
           -8-

文・写真/河野朝子

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「アニ見てんだよー」


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島の全景。桟橋に見えるところが実は通路だった。

ーて気を取り直して頂上を目指すぞ!と歩き出す。途中ちょっとした小屋のようなところがあっ、パンフレット類が充実していそうなので立ち寄ってみた。何か資料になる物はないかと中にいた背の高いおじいさんに声をかけてみたところ「私はナショナル・トラストの者ですが、ただいま会員を募集しております。今入会なさいますと学生さんには特典として、、、」あのう、と声を挟む隙間もなくテープレコーダーのように5分近く話していた。
 おじいさんには丁寧にお断りしてさらに上を目指す。山道をジグザグ登って城の入り口に着く。見渡すとさっきの石畳は泳いで渡るしかないほどに海底に沈んで、渡し船が出ていた。

 St. Micheal's Mt.。この字面からフランス、ブルターニュの『モン・サン・ミシェル』を思い浮かべたあなた、正解。私も気になって城の中にいた説明員のお兄さんに訊いてみたのだが「おっしゃるとおりです。フランスとイギリスは領土を奪い合っていた時代がありまして、、、」またまたテープレコーダーが回転し始めたのだが、要するに「姉妹修道院(英側は後に城となる)」なのだそうだ。フランスの歴史だとイギリスとは違う言い分がありそうだけど、そのへんは勝手にやっていただくこととして見学は進む。
 壁には、かなりの年月を経た絵画やロイヤル・エアフォース(英空軍)の戦闘機の隊がこの城の上空を飛んでる写真に混ざってつい最近とおぼしき夫人の肖像画も掛かっている。他にも城というか貴族の館としてこないだまで機能していた跡がちょこちょこある。この海風もダイレクトな、寒そうな城に冬でも人が住んでいたんだとしたらなんか具合悪くなっちゃいそうでもある。ここにいた一族は今どこにいるのだろう。

 表に出て岩場に腰掛けていると妙に人に慣れたカモメが近づいてきた。カモメって鳥は全世界的に目つきが悪い。カメラを向けてシャッターを切っても知らんぷり。ペンザンス周辺はカモメだらけな新宿御苑のカラス状態で「カモメにエサを与えないでください」と書いた看板も見かけるほど。ちょっとよそ見していたら靴の先を噛まれた。まったく!

 帰りはボートで対岸まで渡った。1£くらいしたのでなんだか損した気分でもあった。


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