世界マンボ紀行

文・写真提供/パラダイス山元

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NHK青春のポップス 6月27日23:00オンエア
森口博子さんとアルセニオ清水

 

82.湖畔ミュージックの内部
 「湖畔ミュージック」と書かれた以外は、まったく他になんの表記もない家の入口の横には、郵便受けと見間違うほどの小さい窓がポツンとあるだけ。中を覗こうにも、内側から蓋が閉まっていてよくわからない。すると突然、その蓋が開いてしわがれた女性の声で「1人3000円、2人なら6000円だよ!」と言われる。ほんの一瞬2人で躊躇していると「どーすんの、見るの、見ないの?」とけしかけられる。その場どうすることも出来ない我々は、この際しょうがないのでポケットの中から3000円づつ出して窓の方へ差し出した。さっとお金を受け取った手を一目見ただけで、もしかして!と、心によぎったもののすでに手遅れだった。ガラガラッとすべりの悪そうな引き戸を開け中に入ると、右手に小窓のあった部屋、そして正面に床の間がある狭い畳の部屋、左のドアは多分お手洗いか、その家のどこかに続く廊下のたたずまい。小窓のある部屋からカーテン越しに「そこに座って!」との声。薄暗い部屋の広さは、わずか3畳。正面奥の床の間には、高名な書家と見受けられる掛け軸が掛かっている。2人は苦笑いしながらも、次の展開を待っていた。無言のまま5分は経ったろうか。急にカーテンが開いて、ついにそのオバサンの全貌が明らかになった。年の頃なら45〜48歳、お母さんとまではいかないものの熟であることには違いない。角度によっては梶芽衣子に見えなくもないものの、かなり疲れきったような身振り、素振りが辛そうに目に映る。「しばらくこれでも観ててネ!」と言って、なんと今時8ミリ映写機を運んできて、床の間に向かっての左側の砂壁に直に投影し始めたのには驚いた。ピントを若干合わせた後、スグにオバサンは、またカーテンの向こうに消えてしまった。


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