「週休六日のススメ」
       -5-

 イラスト・写真・文/福山庸治

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 

 


--->拡大表示

年暮れ、やっとジャズマスターに絵を描いた。
 週刊モーニングにかつて連載していた、「臥夢螺館」という作品に出てくる「天使」の絵である。この作品を描き始めて2、3年目くらいだったか(飛び飛びに描いていた)、最後の連載を始めようとしていた時、天使本の密かなブームが起こった。といってもご存じないかもしれないが、その頃、大型書店の人文関係コーナーに、やたら天使に関する新刊が、何種類も並び始めたのだ。いったい何ごと? である。僕はその“偶然”に驚いた。もっとも、ブームのほうの天使は、僕の邪悪な「天使」と違って、本当の天使であるが。

 そうした“偶然”が、僕の人生にはよくある。
 もっとも、これは偶然というより、まだ流行る以前の天使という情報の断片が、ある時、何かのメディアにチラリと登場することによって、僕の脳裏をかすめ、インプットされ、無意識のうちに、僕が先んずる形で消費したに過ぎないのかもしれない。たぶん、勘がいいとか、先見の明があるとかいうのは、こういった、“的確な”情報の先取り消費のことを言うのであろう。しかし、スイッチを入れようと思った電球が、「あ、切れる!」と感じ、思わず手を引いたのち、おもむろにスイッチを入れたらやっぱり切れた、というのも情報の先取り消費なのかどうか、そういうことがたまにある。


       <---Back   ... To be continued.  

 


Webmaster :
ammo@tokyo.fujifilm.co.jp
Copyright :
マカロニ・アンモナイト編集部