「週休六日のススメ」
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 イラスト・写真・文/福山庸治

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月某日、僕は二度目の結婚式を挙げた。
 その二次会に於いて、作家・津原さん(Part 3に登場)のギターを伴奏に、“新郎”自らブルースハープの即興演奏をやらせてもらったのだが、大いにウケてしまった。気をよくしていたところ、後日、その席に参加してくれた女性マンガ家目白花子さんと、彼女のアシスタントをつとめる飯島君が交わしたという会話が、東の風を伝って僕の耳に達した。

 飯島「福山さんは、ハーモニカ、うまいっすねぇ」
 目白「ヤツは仕事しないからだよ」

 違う、それは違うんだ目白さん、仕事しなくてヒマがあるからといって、ブルースハープはうまくはならないんだ、これはセンスなんだ、天賦の才能なんだ、時間を掛けたから上手くなったわけではないんだ、信じてくれ、楽器に初めて触った五分後には、もう上手かったんだ!!!

 と、おのが“天才でありたい、あって欲しい”を力説したいのは人情というものだが、週休六日のマンガ家では、どうにも分が悪い。仕事がない上、ヒマだから楽器が上達したという解釈は、恨めしいほどに説得力があるのである。そもそも、そう感心されるほど上手くもないのだし、実は。でも聴くほうにしてみれば、意外と珍しい楽器だから、僕のような下手な演奏でも、カッコ良く上手いふうに聞こえるたりするのである。それは、この楽器を操る者の特権かもしれない。


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