「週休六日のススメ」
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 イラスト・写真・文/福山庸治

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「結婚式で、これほど誰も彼もから『もっと仕事せい』と言われる新郎も珍しい」

 という感想が、あちこちから聞こえてきた。
 5月某日の、僕の結婚パーティに出席していただいた、複数の方のご感想である。
 いやいや、仕事は好きですよ、私。

  先般、その大好きな仕事をしていたら、若い声の女の人から電話が掛かってきた。
「ニッカツですが」と言う。
「え? どちらさん?」
「ニッカツです」
「ニッカツさんですか、何のご用でしょう?」
「二次使用権の振込先を確認したいんですけど」
 はいはいはいはい、「日活」さんでしたか。
 小生原作のオリジナルヴィデオ「オオカミが出てきた日」が、またどこかのローカル局やら衛星やらで放映されたのであろう、それで生じた印税の振り込み先の確認の電話だったというわけだ。
 一応、僕も印税生活者の棒っきれなのである。(←端切れにも遠く及ばない)

  マンガ家を含む物書きの理想……というより野望は、印税生活者になることだろう。寝てようと遊んでいようと、自分の生み出した作品たちが、黙って外貨を稼いできてきてくれる。こんな甘く都合のいい生活はない。ゼニカネの心配をせずに、あとは満足いく仕事だけを無理せずやっていく、それこそ理想の週休六日生活である。

 後日、日活から封書が送られてきた。
 5月のCSでの放送だったらしい。夫婦でレストランへ行き、コース料理を味わうことが可能な程度の「使用料」が記載されていた。いつもの三倍の額である。だが、印税だけで生活出来るようになるには、あと500本ほどの映像化作品が必要なのであった。


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