「週休六日のススメ」
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 イラスト・写真・文/福山庸治

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Part 13では、ウクレレの話を書こうとしたら、なぜか歯の話になってしまった。そこで、あらためてウクレレの話を書くことにする。お題は、

 なぜウクレレは、ロシアではなく、ハワイで生まれ育ったか?

 ギターを多少弾く人ならば、ギターが冬には向かない楽器であることをご存じのはずだ。なぜなら、ギターの弦を上下に引っ掻いてかき鳴らす、いわゆるシャカシャカとカッティングを行うほうの手は、自ら空気を切り裂くため、絶えず風に吹かれているのと同じ状態になり、体温を奪われ、とても寒いのである。たとえば、コタツに入って弾いていると、体は暖かくても、手だけは凍えるように冷たくなってしまう。昔ジミー・ヘンドリックスという人が口にピックをくわえて弾き始めたのも、きっとシャカシャカするほうの手をコタツの中にしまっておきたかったからに違いない、とさえ想像するくらいだ。

 ウクレレの演奏もまた、カッティング主体の楽器である。つまり、コードでもって、リズムを規則的に刻むタイプの演奏を得意とする。しかも、ピックを使わず、五指を平たく拡げた状態で弾くのだから、手の表面積は大にして、風通しは抜群、寒さに対してはギター以上に無防備と言ってよい。人差し指の先だけ開いたウクレレ用手袋というものがあれば、ハワイアン系ミュージシャンは重宝するかもしれない。それだけ、冬場演奏するには極めて寒い楽器だということだ。

 と考えていくと、そうした手を凍えさせてしまう楽器が、ロシアやらスカンジナビアなどではなく、なぜ常夏の島ハワイで生まれ育ったのか、とても納得できませんか?


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