webマガジン「マカロニ・アンモナイト」
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マカロニアンモナイト

ファインダーから覗いた「World Cup」
アンモ的ワ−ルドカップ、もうひとつのピッチ −前編−


文・写真/因幡也寸人 取材協力・写真提供/赤木真二(FAR EAST PRESS)

1 2 3 4 5 2002年5月掲載



サッカー撮影機材の基本形。
3台のカメラに、それぞれ400mm、70〜200mm、17〜35mmのレンズが装着されている。



被写体としてのスポーツは厳しさがいっぱい


 当り前すぎて申し訳ないが、モデルさんを撮ったり、風景を撮ったりする撮影と違ってスポーツフォトグラファーの対象はスポーツ。動きは速いし、撮り直しが一切きかないシビアな仕事だ。ほんとに一瞬に賭けることになる。

「スキーレースだとコースが決まっていますから、およそのショットポイントを決めて選手を待ちます。といっても時速100kmを超えることもあるわけですから確認してからシャッターを押していたんじゃ間に合わない。スピード感を憶えておいて勘のように押すんです。サッカーの場合、何を撮るかによってポジションも狙い方も変わってきますね。例えば中田だけを追うのであれば、彼の位置を確認して動きを予測しておきます」

---なるほど、どのスポーツでもその競技や選手の動きを充分に知っていなければ、傑作は撮れないということですね。ひとゲームに35mmフィルムで何十本も、むやみにシャッターを押しているわけではないんですね。

「シャッターを押した時には見えてないけれど、500分の1のシャッタースピードで切っても、あっ今のは撮れた!って分かる瞬間はありますよ。だからシャッターチャンスは逃せない」

---わー、プロのプライドですね。被写体としてスポーツの面白さってなんですか?

「どのスポーツもある種、自然との戦いですよね。雨の日もあれば、風の強い日も寒い日もある。中止の場合は別として、どんな条件でも競技は行われるから撮影という観点からいうと、こんなに条件の悪い環境はないんです。そんななかで自分の狙ったショットを撮れたときは快感でしょう。でも、その競技が好きだからこそできることだと思いますね。僕も学生時代はサッカーにのめり込んでいたし、最初は下手だったスキーもかなりの腕前になったしね(笑)」

 単に好きだけではできないことは充分に分かっているものの、傑作を生むベースは競技への愛情なのであろうか。




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