マカロニアンモナイト
webマガジン「マカロニアンモナイト」特集
郵便切手のすべて
〜原始メールにアートを乗せて〜【後編】
文・写真/河野朝子
後編目次 5 6 7 8
2003年12月掲載

■7■ 郵便切手を楽しもう! −1−

キレイな切手がもっと欲しい

 と、あれこれ切手について知ってしまうと、キレイな切手を手に入れて用もないのに人に郵便物を送りたくなったり、「こないだ友達から来たハガキに貼ってあった切手、私も欲しかったよぉ」なんて事態も発生するだろう。

 でも近くの郵便局に行っても記念切手やシリーズ切手はたいがい売り切れで、特に発売日に注意を払ってない限り買いそびれてしまうことが多い。それでもやっぱりキレイな切手は欲しいのに、ちょっと前の切手ってコレクターズアイテム化してて値段が高くなっちゃってるんでしょ?

 そんなこたぁございません。そりゃもちろん『見返り美人』とか『月に雁』みたいな昔の切手は高額だけれど、そういう貼って送るもんじゃないような切手はコレクターに任せといて、私たちはここ数年の間に買いそびれた、眺めて楽しい使って楽しい切手が欲しいわけだよね。それなら行くところに行けば発行されたときの値段でシート販売されてる。大都市の各中央郵便局では街の郵便局で売り切れてしまったり扱いが終了した切手の販売も行っているのだ。

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現存する記念切手原画の中では最古のもの(本物です!)。1921年の『郵便創始50年』を記念したものだが、実際に刷られた物は単色だった。当時は職人がこの原画を見ながら手描きで版を起こしていた。


蒐集家憧れの『見返り美人』と『月に雁』の復刻版がリリースされたのが1996年。オリジナルは『見返り美人』が1948年、『月に雁』が1949年に発売された(どちらも当時は単色印刷)。これは復刻版用の原画。


 しかし、あとでジタバタ「こんな切手が出てたなんてぇ! 先に言ってよぉ!」と騒ぐくらいならこれから出る切手をときどきチェックしておいた方がいいのは当たり前だ。郵政公社の切手・はがきのページではこれから発行される切手の発売日が広報されているばかりでなく切手やハガキに関する情報もあるのでたまには見てみるといいだろう。忙しい人には通販の方法もいろいろあるので郵便局に訊ねてみるのもアリだ。

 それと発売日直後に郵便局で記念切手を買うと、その切手に関するウンチクを盛り込んだパンフレット(無料配布)も一緒に並んでいることが多い。これが手に入ったらもっとお得だし、もっと切手が楽しくなるワケで、こういうのを蒐集家達の物だけにしておくのはもったいないよね。

 で、少々の努力で晴れてキレイな切手を手に入れたらそれを貼って誰かに見せたくなるのが人情と言うもの。当然その切手を貼る封筒やハガキだって気になってくる。年賀状のシーズンじゃなくても近所のDPEで写真をポストカード加工してくれるフジカラーポストカードがあるし、デジカメで撮った写真だってデジカメプリントFDiネットサービスがあるので、日々のスナップを絵はがきにしておいて、何かお礼したいことがあったときなど、ちょっとした文章を添えてキレイな切手で送ると電子メールに添付ファイルで送るのとはまた違った味わいが出てくる**

 とにかく郵便というのは、違法なものじゃなく、送付に差し支えない物に切手さえ貼ってあって、受取人と差出人の住所がちゃんとわかるようになっていればスルメイカだってウチワだって送れてしまうものだ(詳細は各郵便局でお尋ねください)。いろいろ工夫した原始メールで遊ぶのも面白いかも。

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マニアの皆さん! 富士鹿の原画*ですよっ! 現存する普通切手原画では最古の物。1922年に発行された。もちろんこれもこの原画から職人が版を起こし、単色で刷られた。上部中央にある○に『御紋章』と書いてあるが、当然ここには菊の御紋が入ったのである。


注1富士鹿
 最初は1922年(大正11年)に発行されたが、さらに1929年発行の『旧版改色』、1930年発行の『新版改色』、1937年(昭和12年)の『昭和毛紙』、同年の『昭和白紙』としばらくこのデザインは使用され続けていた。新版改色の8銭切手は未使用の物1枚が現在7万円(キャー!)という相場で取り引きされてたりする。ちなみにその上の『郵便創始50年(逓信省庁舎)』の10銭切手は未使用1枚5万6千円くらい、らしい。ちなみに富士鹿は凸版印刷だった。

注2:
 電子メールにデジカメで撮った写真データをそのまま添付することは迷惑行為になることもあるので注意しよう。

※協力:日本郵政公社

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