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ニッポン列島・鍋日和
〜アンモ流 おいしい鍋の囲みかた〜《前編》
文/本小まゆみ 写真/マカロニ・アンモナイト編集部
前編目次 1 2 3 4
2004年1月掲載


【2】“鍋奉行”は黒子に徹するべし

 鍋をよりおいしく食べるために鍋奉行はいたほうがよい、ということはわかった。

 では、どんな鍋奉行が“名”鍋奉行なのだろうか?

 鍋奉行には「ここぞとばかりにはりきって鍋を仕切り、そのうえ、聞いてもいないのに鍋のウンチクを語りまくった挙げ句、その場の空気を寒〜くしてしまう人」といったマイナスイメージがつきまとう。
 しかし、このようなイメージを持たれる鍋奉行は“真”の鍋奉行とはいえない。食べ方を命令し、場の空気も読まずにウンチクを語りまくる鍋奉行なんてもってのほかである。
“真”の鍋奉行は、みんながおいしく楽しく鍋を囲めるよう黒子(くろこ)*に徹するもので、それができる人だけに“名”鍋奉行への道が開けるのだ。

 ここに、あくまでアンモ流ではあるが『鍋奉行の心得』を挙げてみた。鍋奉行の方も、そうでない方も、ぜひ読んでみてほしい。

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いまの世にもしも大岡越前がいたならば、さぞかし“名”鍋奉行になったことだろう(笑)。ちなみに大岡越前(大岡越前守忠相)は実在の人物だが、「大岡裁き」の内容の多くはフィクションである。

●アンモ流・鍋奉行心得《其ノ一》
 
=座る位置に気をくばるべし=

 アンモ流の鍋奉行たるもの、我先にと鍋のまん前を陣取ってはいけない。それではまるで「私が仕切ります!」と宣言しているようなものだ。
 その場の人数や鍋の数などにもよるが、コンロの火の調節ツマミがあり、鍋にもっとも近い位置(正面ではない)を“さりげなく”キープするように心がけよう。
 なかには自分以外にも鍋奉行をやりたい人と思っている人がいるかもしれない。そのような場合も頭にいれつつ、慎重に席を選ぶこと
 もちろん、みんなから「ここに座りなよ」と鍋の正面をすすめられた時は、ありがたく座らせていただこう。。

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●アンモ流・鍋奉行心得《其ノ二》
 
=皆がおいしく食べられる鍋を選ぶべし=

 宴会などでは、予約時に料理の内容を決めておくことが多い。そのような時には、全員の好き嫌いを事前に調べておき、みんながおいしく食べられる鍋**を選ぶようにすること。
 宴会当日にその場で注文するスタイルの場合でも同じ。
 全員の意見をよく聞き、鍋の種類はもちろん、その他の料理もバランスを考えて注文するように。
 自分が幹事ではない場合には、あらかじめ幹事に鍋の種類を聞いておき、その鍋の特徴や食べるタイミングなどを予習しておくとよい。

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生の魚がダメという人もいるので、刺身以外のつまみも用意しておこう。

●アンモ流・鍋奉行心得《其ノ三》
 
=カンパイ(乾杯)までは火をつけるなかれ=

 席についた時に鍋がセットされている場合、ついついすぐ火をつけたくなるものだが、カンパイが終わるまではじっと我慢
「とりあえずビール」だったとしても、飲み物が全員に行きわたるまでには、いがいと時間がかかるもの。カンパイ前に鍋が沸騰してしまったら、おいしいタイミングを逃しかねない。
 カンパイしたあと、鍋以外のつまみをみんなが軽くつまみながら談笑し、場が和んできたあたりで鍋がグツグツしだす・・というのがベストだ。
 その頃には、日本酒や焼酎などビール以外の飲み物をほしくなってる人がいるかもしれないので、周囲の状況を見つつ、必要に応じて「飲み物を頼みますけど、みなさんは?」と声をかける心配りを。


注1:黒子=自分は表にでないで、裏で人を補助したりする人のこと。正しくは「黒衣(くろご)」という。歌舞伎などで「黒」=「無」とされていることから「黒衣=いないもの、見えないもの」とされ、この呼び名がついたらしい。

注2:みんながおいしく食べられる鍋
特に、カキ鍋(土手鍋)などの貝類や、鰯のつみれ鍋などには、アレルギーの人もいるので要注意。ネギや春菊など、脇役の具材については、キライな人もいれば好きという人もいるので、それぞれに相談したうえでどうするか決めよう。
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鍋の途中でカセットコンロのガスがきれ、火が消えてしまうことがある。常に火力をチェックし、調節していないのに火が弱くなってきたら要注意! 飲み物を追加するタイミングを見計らって、お店の人に「残り少ないようなので念のため(カセット)ガスボンベを持ってきておいてもらえますか?」と頼むようにしよう。
自宅の鍋パーティには、必ず予備のガスボンベを用意しておくこと。
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