§ヘリコプターの歴史(3)§
|
|
時代は19世紀に下り、ヘリコプターはいよいよ現実の乗り物に近づいていく。これまで模型を動かしていたゼンマイ仕掛けのモーターに換わって、ローターの動力源には新発明の蒸気機関も試みられた。その模型を制作したフランス人技術者、ダメクールは同時に「ヘリコプター」という言葉も発明した。これはギリシャ語の「へリックス=螺旋」と「プテロン=翼」を組み合わせた造語である。
ダメクールをはじめ、19世紀には数多くの研究者がこの乗り物の実用化第一号をめざして技術と発想を競ったが、けっきょく有人飛行にはいたらなかった。これは巨大な回転翼を駆動する高効率のエンジンが存在しなかったためだ(発明王エジソンは電気モーターで挑戦して失敗したという)。そして20世紀初頭、ライト兄弟が固定翼機を飛ばせた後も、ヘリコプターはいまだ模型による実験の段階に留まっていた。
1920年代までに何人かの技術者が試作ヘリを飛ばせ、なかにはかなりの成功を収めた者もいた。だが真の意味で史上初の栄光を手にしたのは、ウクライナ・キエフに生まれ、ロシア革命のさなかアメリカに亡命した小柄な技術者だった。その名をイゴール・イワノビッチ・シコルスキーという。(ヘリコプターの歴史/以下後編へ)
|
ヘリコプターの歴史
→(1)、→(2)、→(3)、→(4)、→(5)、→(6)、→(7)
※ヘリコプターの歴史・参考文献:
航空情報・別冊「ヘリコプターのすべて」西川渉著/「巨人機ものがたり」中山雅洋・他著、など。 |
|
 |
| 拡大表示--> |
| メインローターが生み出す強大なカウンタートルク(逆向きの回転力)をうち消すテールローター。回転力はメインローターと共用のエンジンが発生し、複雑なギアと長大なシャフトを介して駆動される。AS350Bのテールローターは金属製、回転面積は3平米弱だから「畳一枚半とちょっと」。アタマの上で回転するメインローターと違ってこちらには「危険」の文字が。 |
|