マカロニアンモナイト 紫陽花の写真

月刊特集初夏の鎌倉・デジカメ散歩
花の寺・夕日の浜、スナップ写真のススメ【前編】

文/諸澤 洵、マカロニアンモナイト編集部  写真/諸澤 洵
前編目次 1 2 3 4 →後編目次へ 2004年5月掲載


*4* 初夏の鎌倉を彩る花々


 鎌倉で5〜6月にかけて咲いている花はアジサイだけではありません。他の花にも目を向けてみましょう。

 まず6月にアジサイと人気を二分しているのがハナショウブ
 北鎌倉なら東慶寺(とうけいじ)明月院(めいげついん)がお薦め、鎌倉なら海蔵寺(かいぞうじ)長谷寺(はせでら)、十二所の光触寺(こうそくじ)、長谷の光則寺(こうそくじ)などで見ることができます。
 ハナショウブアジサイは開花時期が一致しています。アジサイとの競演写真なんていうのも、ぜひ写してみてください。

 ちなみに、ハナショウブは野生種のノハナショウブから改良された園芸種です。現在の可憐なハナショウブが作られたのは江戸時代で、江戸系、熊本(肥後)系、伊勢系など数多くの品種があり、現在ではその数は千を超えるというから驚きです。

 え?私の知っている品種ですか?
 1つです。
 そしてそれは「ハナショウブ」です(笑)。正直いってハナショウブは種類が多すぎて私にはまったく区別がつきません。


東慶寺のハナショウブ
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右の写真と同じく東慶寺のショウブ畑で写したハナショウブ。(2000年6月・北鎌倉 東慶寺)

はなしょうぶ
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アジサイと同時期に咲くハナショウブ。東慶寺のショウブ畑にて。(2003年6月4日・北鎌倉 東慶寺)



紫陽花と花しょうぶ
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アジサイと、同時期に咲くハナショウブを組み合わせてみた例。花の色が同じような色である点が少し残念です。(2001年6月・北鎌倉 東慶寺)


 さて今度は、お寺で管理されている花ではなく、野に咲く花に注目してみましょう。

 4月から5月にかけて鎌倉で一番目立っているのがシャガです。
 高さ30〜60cmのアヤメ科の常緑多年草で、お寺の近くなら必ずといっていいほど目にすることができます(うちの庭にもたくさん咲きます)
 元々鎌倉特有の花ではないのにもかかわらず、不思議と鎌倉の風土や風合いとよくマッチしていて、「古都鎌倉に似合う花」といえるでしょう。

 あと、ちょっと地味ですが、湿り気のある斜面や岩場にへばりつくように咲いているイワタバコも6月を代表する花といえますね。
 ちなみに「イワタバコ」という名前は、大きな小判形の葉っぱがタバコの葉に似ていることからきています。
 ヒトデのような形をした薄紫の花が可憐でかわいいですが、1つ1つの花はとても小さいので、撮影法については後編の「マクロ撮影」の話しを参考にしてください。

 このイワタバコも本来「野の花」です。しかし近年心ない人による盗掘により、お寺の中やその周辺でしか見られなくなってしまったのは残念なことです。

 前にニリンソウ(3月〜5月に咲くキンポウゲ科の多年草)という野の花を、私のホームページで紹介したことがありました。
 そのせいかどうかは分かりませんが、数日後に同じ場所に行ったら、すべて盗掘されていて1本も残っていませんでした。
 花は盗(と)るものではありません。カメラで撮るだけにしていただきたいです。



ニリンソウ
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(2003年4月・浄智寺周辺)

●暗い場所で写すコツ
最近鎌倉でもなかなか見られない野の花ニリンソウ。この花はかなり暗い場所で咲いていたために、デジカメの感度を標準よりも上げて撮影しています。感度を上げると、ややざらついた画像になってしまうのが欠点ですが、こうすることにより暗い場所でもシャッター速度が速くなって、手ブレしにくくなります。鎌倉のお寺では、三脚の使用が禁止されていることが多いので、手ブレしそうな暗い場面では、デジカメの感度を上げて撮るのも手です。



鎌倉のシャガの花
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浄智寺の鐘楼門(しょうろうもん)とシャガを組み合わせた写真。4月から5月にかけて、鎌倉で一番目立っている野の花シャガは、アヤメ科だが、アヤメよりは小振り。(2004年4月・浄智寺)





イワタバコの花
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岩壁にへばりつくように咲いているイワタバコ。(2003年6月・北鎌倉 東慶寺)

 最後にもう1つ‥‥。じつは私、園芸植物よりも野の花の方が好きなんですよ。野の花、行っちゃっていいですか?。

 はい、これです。コヒルガオ(小昼顔)ちゃんです。  ヒルガオに比べて全体的に小さいためにこう呼ばれています。みなさんおなじみのアサガオ(朝顔)は園芸植物ですが、コヒルガオちゃんは野の花です。6月から8月にかけて咲いています。

 花の図鑑によれば「畑の周辺や空き地でよく見かける多年草」ということになっていますが、そもそも鎌倉でも畑や空き地が少なくなっている今日この頃、この手の野の花も居場所が段々なくなっているのが寂しいですね。

 写真の花は、JR横須賀線の線路際に咲いているものを写したもの。昔に比べれば減っているとはいえ、まだまだ探せば野の花はたくさんあります。みなさんも鎌倉に来て野の花を見つけてみてください。そして決して摘み取らずに、そっとカメラに写していってくださいね。



小昼顔
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アサガオと違ってこちらは野の花のコヒルガオ。ヒルガオよりも小振りで色もやや薄い。(2002年6月・北鎌倉駅周辺)
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