webマガジン「マカロニアンモナイト」月刊特集
マカロニアンモナイト
〜アナログに楽しむデジタル一眼〜
『モノクローム・タイ紀行』タイ歴代王朝を巡る旅編

文・写真/青木栄次郎

前編目次【2】34 2006年7月掲載
[2]天使の都、クルンテープ
旅の初めはバンコクからシーンに合わせて画質設定を切り替えるタイ豆知識(2)トゥクトゥク



タイ仏教建築の最高峰と称されるワット・プラ・ケオ、通称エメラルド寺院はバンコク観光一番の目玉。名前の由来となった、エメラルド仏が安置されている本堂は金箔と色ガラスで美しく装飾され、112体のガルーダ(神鳥)が周囲を囲む。
(撮影地:バンコク/ワット・プラ・ケオ)

FinePix S3 Pro 17-55mm F2.8  PLフィルター ISO200 F6.7 1/20sec
CCD-RAW(フィルムシミュレーション:Velvia調変換)


●旅の初めはバンコクから

日々変化し、発展する大都市バンコク。今日も町のあちこちで高層ビルが次々と建設され、交通網の整備が進むこの町は、現地の人からクルンテープ(天使の都)と呼ばれ、連日多くの観光客やビジネスマンで賑わいをみせている。世界的にも悪評高いバンコクの渋滞は近年開通したBTS(スカイトレイン)と地下鉄の開通、高速道路の整備により以前ほどではなくなった。これらの交通網にトゥクトゥクより安くて快適なメーター・タクシーを組み合わせればバンコクの主要スポットはほぼ網羅できる。ツーリストにとってバンコク周遊はきわめて便利になったと言える。

日本からタイ各県への直行便がほとんどない状況のため、タイ旅行の起点は通常バンコク経由となる。現ラタナーコーシン王朝が繁栄する首都バンコクにはおよそ800もの寺院があるといわれる。中でもほとんどのツアーに含まれる、ワット・プラ・ケオ、ワット・アルン、ワット・ポーの3寺院は必見。写真家ならずとも圧巻の見応えだ。タイの寺院は仏教寺院にバラモン教の要素を組み合わせた独特の宗教観に基づいており、寺院の建築方式や装飾に他の国には見ることができない独特のスタイルを築いている。そうした点も魅力のひとつだ。



(撮影地:バンコク/ワット・アルン)
FinePix S3 Pro 17-55mm F2.8  PLフィルター ISO200 F8 1/250sec
CCD-RAW(B/W変換 トーンカーブ調整)



■シーンに合わせて画質設定を切り替える

デジタルカメラ最大の利点は被写体に合わせ、フィルムを変換するように1コマごとに画質設定できる点にある。ここタイ王国はモノクロ映えする貴重な歴史遺産もあれば、カラー映えする豪華絢爛な王宮寺院もある。それを敢えてモノクロで撮る楽しさもあるのだが、その辺は好みに合わせ、臨機応変に使い分けよう。

首都バンコクには、豪華絢爛で色とりどりに装飾された王宮寺院が観光の目玉となっている。中でも特に煌びやかなワット・プラケオ、通称エメラルド寺院はタイ仏教建築の最高傑作との呼び声も高く見事。これをカラーとモノクロ画像で撮り比べるとどうなるか見てみよう。

【カラー画像とモノクロ画像の比較】 *Hyper-Utility Software HS-V2使用


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FinePix S3 Pro 17-55mm F2.8  PLフィルター ISO200 F6.7 1/20sec
CCD-RAW (左:フィルムシミュレーション Velvia調変換  /  右:B/W変換 トーンカーブ調整)


−−いかがだろう?
左のカラー画像は金箔と色ガラスで美しく装飾された、黄金に輝く王宮寺院の様子が伝わる写真。一方、右のモノクロ画像は色を抜いたおかげで細部まで作り込まれた美しい装飾の形状が伝わる写真になっている。このように、伝えたい写真のイメージに合わせてカラーとモノクロを使い分ける。それが1コマ1コマ設定できるのがデジタルカメラ最大のメリットなのだ。

ところで右の画像、なんとなくメリハリに欠けるようにも見えないだろうか?
これはもともと、カラーを前提として撮ったものをそのままモノクロ変換したためである。モノクロ写真は階調(トーン)表現がもっとも重要。単純にカラー画像をグレースケール変換するだけでは見栄えのする写真に仕上がらない。その辺の解説は次の章を見てほしい。



(撮影地:バンコク/ワット・アルン)
FinePix S3 Pro 17-55mm F2.8  PLフィルター ISO200 F5.6 1/125sec 
CCD-RAW(B/W変換 トーンカーブ調整)




(撮影地:バンコク/ワット・ポー)
FinePix S3 Pro 17-55mm F2.8 PLフィルター ISO400 F2.8 1/30sec  -0.5ev 
CCD-RAW(B/W変換 トーンカーブ調整)




タイ豆知識(2):タイ独自のタクシー、トゥクトゥク

タイ独自の3輪タクシー、トゥクトゥク。気軽な観光の足として便利ではあるし、旅の記念に一度は乗ってみてもよいかもしれない。しかし、乗り心地は最悪で、料金も割高。行き先を伝え、ドライバーと料金交渉するのも旅の楽しみではあるが、そもそもバンコクのトゥクトゥクは観光客向けのものがほとんど。バンコク市内を巡るならメーター・タクシーの方がエアコンも効いているし、排気ガスにまみれることもなくしかも料金が割安でおすすめ。BTSや地下鉄を併用すれば無駄に時間をロスすることもない。






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マカロニアンモナイト月刊特集「モノクローム・タイ紀行・タイ歴代王朝を巡る旅編」
前編目次【2】34 2006年7月掲載


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