webマガジン「マカロニアンモナイト」月刊特集
マカロニアンモナイト
〜アナログに楽しむデジタル一眼〜
『モノクローム・タイ紀行』異文化漂うタイ北部の旅編

文・写真/青木栄次郎

後編目次567【8】 2006年8月掲載
[8]首長族が棲む田舎町、メーホーンソーン
美しい山々に囲まれた、のどかな田舎町首長族の秘密タイ豆知識(8)パドゥン族のCD?



メーホーンソーン県から行ける首長族の村は3つあるが、車で簡単に行けるナイソイ村は気軽に訪れることのできる場所として人気が高い。入口には首長族の人形が観光客を迎え入れる。
(撮影地:メーホーンソーン県/ナイソイ村入口)

FinePix S3 Pro 18-200mm F3.5-5.6 PLフィルター ISO400 F3.5 1/350sec
CCD-RAW(フィルムシミュレーション:Velvia調変換)


●美しい山々に囲まれた、のどかな田舎町

旅のラストを飾るメーホーンソーン県は北と西でミャンマーに接する山岳地帯の小さな田舎町。メディアで取り上げられて以降、すっかり有名になった首長族に会える場所として人気のあるスポットだ。町の中心部でも人通りの少ないこの町は、のどかで緩やかな時の流れを感じさせてくれ心地よい。この町に暮らす人々の人なつっこい笑顔は、異国の地にいることを忘れさせてくれるほど親近感を覚える。

首長族がいるナイソイ村へは車でも行けるが、今回は辺りを流れるパイ川をボードで移動してしばし観光。美しい自然に囲まれた川の途中、川を渡る水牛や水浴びする象の姿を見かけ心が高揚する。たまに遠くの川岸に人の姿を見かけると自然と手を振ってしまうのはどちらが田舎ものかと自問自答。やさしい笑顔で手を振り返してくれるのが唯一の救い。

のどかな時を感じつつ、ナイソイ村の入口付近でボートが止まる。メーホーンソーンには彼らが暮らす村が3つあり、そのうちナイソイは村の入口まで車で行ける観光に適した村。この先の2つの村はトレッキングを要するのでタイ中級〜上級者向き。



(撮影地:メーホーンソーン県/パイ川)
FinePix S3 Pro 18-200mm F3.5-5.6  PLフィルター ISO400 F8 1/500sec  -0.5EV
Photoshop CS(チャンネルミキサー)
Photoshop CS(画面上下露出調整 ノイズフィルター)




(撮影地:メーホーンソーン県/ワット・プラ・ノーン)
FinePix S3 Pro 18-200mm F3.5-5.6 ISO1600 F8 1/10sec -0.5EV
Photoshop CS(チャンネルミキサー)




(撮影地:メーホーンソーン県/ワット・ヨーン・カム)
FinePix S3 Pro 18-200mm F3.5-5.6  PLフィルター ISO800 F8 1/20sec -0.5EV
Photoshop CS(チャンネルミキサー)




■首長族の秘密

首長族として呼ばれるパドゥン族(ロングネック・カレン族)は、文字通り首に真鍮の輪を巻き付け長く見せる独特の風習が話題を呼び、メディアで紹介されて以来、数ある少数民族の中でも人気の高い山岳民族のひとつ。ただ実際は首が長いのではなく、巻き付けた真鍮の重みで肩が下がり、結果として首が長く見えるのだとか。事実、その輪を手にするとずしりと重く、その重さは3〜5kgもあり、肩こりに悩まされたり、首筋にかさぶたができ痛々しい子もいる。この輪を外してしばらく暮らすと、下がった肩は元の高さに戻り、普通の首の長さに戻るというから人間のカラダは不思議だ。一部、首の骨が弱まり、輪を外すと骨が折れ死んでしまうといった噂も聞いたがそんなことはないらしい。でなければ輪を交換できない。彼女らは1年に1本ずつ輪を増やしていく。したがって年を重ねた者ほど首が長い。


この不思議な風習にはいくつかの言い伝えがあり、よく聞く話では虎に首筋を襲われるのを防ぐために巻いたのが始まりだとか。昔は満月の夜に生まれた女性のみが巻き付けたとも言われるが、現在はそのような風習はまったくない。ファッションだったり、観光目的だったり、先祖代々巻いていたからと様々。少なくともここに住む若い子はみな、首に輪っかを巻いている以外はごく普通の人々であり、美人も多い。気さくな笑顔をふりまく彼女たちと接するうちに、訪れる前に感じた異質なイメージはなくなった。少なくともここではひたすらにシャッターを押しつづける私の方がよっぽど異質に見られていたような気がする。



(撮影地:メーホーンソーン県/ナイソイ村)
FinePix S3 Pro 18-200mm F3.5-5.6 ISO800 F5.6 1/60sec
Photoshop CS(チャンネルミキサー)




(撮影地:メーホーンソーン県/ナイソイ村)
FinePix S3 Pro 18-200mm F3.5-5.6 ISO1600 F5.6 1/250sec
Photoshop CS(チャンネルミキサー)




(撮影地:メーホーンソーン県/ナイソイ村)
FinePix S3 Pro 18-200mm F3.5-5.6 ISO400 F5.6 1/60sec
Photoshop CS(チャンネルミキサー)
Photoshop CS(ノイズフィルター)





タイ豆知識(8):パドゥン族のCD?

パドゥン族の店先では民芸品に交じり、CDが平積みされている。民族音楽かと思いきやなんと、彼らの歌声を吹き込んだCDだという。よく見ると店先でギターを抱え練習する若い子もいて、ちょっと異質な光景。耳を澄まして聞いているとちょっとフォーク調の歌を歌っていた。時代とともに土産物も変化するようで興味のある方はどうぞ。





バンコクから始まった私のタイ紀行もとりあえずここで終了。当初の予定より寄り道が多くなってしまったが、それだけタイにはたくさんの魅力があり、訪れるたびにまた新しい驚きと発見がある。みなさんはタイで何を見つけ、何を感じるだろうか。機会を見つけてぜひタイ各地を訪れてほしい。長々お付き合いいただき「コープクン カップ(ありがとう)!」






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S3Pro
撮影に使用したカメラ:FinePix S3Pro

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後編目次567【8】 2006年8月掲載


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