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* 週刊フォトエッセイ*

週休六日のススメ

  文・写真/福山庸治 --->Back Number 




135 プロへの道程(1)

 塩次伸二というギタリストがいる。
 日本人ブルース・ギタリストの草分けであり、今なおライヴハウスを中心に、コアなファンを魅了し続けているのだが、実は彼は僕の高校時代の同級生である。

 その高校時代、僕もビートルズなどの“不完全”コピーバンドを組み、ジャイアン並みの騒音をご近所に振りまいては怒鳴られていたのだが、その時すでに、塩次くんは恐るべきギターの名手だった。彼は、ヴェンチャーズはもちろん、あのエレキの神様・寺内タケシの「津軽じょんがら節」や「ベートーヴェン第5番」を完全コピーし、難なく弾きこなしていたのだ。と書いても、今の若い人には、それがどれくらいすごいことなのかピンと来ないかもしれないが、当時としては、体操の月面宙返りと同じくらい、高い技術の必要な、難度の高いレパートリーだったのである。
 その彼が、卒業が迫った頃、僕にこう尋ねたことがある。

「福山くんは、プロになるとね?」


2002年05月15日掲載

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