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* 週刊フォトエッセイ*

週休六日のススメ

  文・写真/福山庸治 --->Back Number 




183 尾頭付きの大衆魚

 尾頭付きの魚というと、さぞかしお大尽な食生活と思われるかもしれないが、僕が買うのはもっぱらイワシ、アジの類である。イワシ中のイワシであるマイワシは最近漁獲量が激減したとかで、すっかり高級魚の仲間に入ってしまったようだが、ついこの間まで、最も安いほうの魚の代名詞で、300円も出せば、20cm大の丸々肥ったやつが5〜6尾買えたものだ。が、先日スーパーの魚屋を覗いたら、同じ値段で三尾しか買えない高級魚になっていた。

 このイワシを三枚に下ろし、骨を除いたものを酢漬けにして食べるのが僕は好きである。骨はサラダ油でカリッと揚げ、軽く塩をふれば、ビールのつまみになる。どこにも捨てるところがない、と言いたいところだが、さすがに頭だけは捨てている。
 先頃は、10〜12cmほどのヒコイワシを根気よく捌いて、刺身と天麩羅にして食べたが、実に美味であった。

 アジも、「関アジ」といった近海ブランドものでなければ、最も安い部類の魚である。小ぶりのものはタタキに、中ぶり以上のものは刺身を作る。
 頭と中落ちは、味噌汁の具に使う。腹に卵や白子があれば、それらも一緒に入れる。白身の魚のそれに較べると、いくらか生臭いかもしれないが、魚好きには、むしろ脂がこってりとして美味しい。やはり、捨てるところがない。


2003年05月21日掲載

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