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* 週刊フォトエッセイ*

週休六日のススメ

  文・写真/福山庸治 --->Back Number 




242 ネタの袋小路(4)

 もっとも、煮詰まったり袋小路に入ったりしなくても、ネタが飛躍する時はする。本当はそれが理想である。だが、若い頃ならいざ知らず、そんな幸運はベテランの僕には滅多に訪れなくなった。年相応に脳が老化したせいもあるかもしれないが、その飛躍もあの飛躍も既に描いてしまったということが大きい。描けば描くほど、使用済みの飛躍は増えるばかりである。しかし、いくら長いことマンガ家をやってきても、やっぱり描きたいのは、未だ見たことのない飛躍なのだ。それが見たくて、マンガ家を続けていると言っても過言ではない。

 その飛躍が訪れるまで、毎号いちいち袋小路に入るのが日課になってしまったから、担当編集者は大変である。当然、その結果がこれかいという作品もある。消え入りたいほど申し訳ないのだが、そうしないと作品を生めない体質なのだからどうしようもない。さらりと適当にかわせないのだ。そう、大人じゃないのである。

 おっと、やっとここで「ツバメはたやすく大人になる」からの下の句が内容的に繋がったようだ。ここまで書きながら、実はこの出口をずっと探していたのである。結果無理矢理見つけた出口で少々お粗末だが、とりあえず今回のゴールは見えてきた。やれやれである。

 かくのごとし、ツバメはたやすく大人になる。
 しかるに、マンガ家ときたら……


2004年09月29日掲載

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マカロニ・アンモナイト編集部