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* 週刊フォトエッセイ*

週休六日のススメ

  文・写真/福山庸治 --->Back Number 




250 そして、もう一台 〜新車購入への道(8)

 ミニのコンバーチブルを“発見”する前は、つれあいには半ば冗談のつもりで、マツダのロードスターを奨めていた。半ば冗談と書く理由は、ロードスターだと、まず二人しか乗れないこと、幌の着脱が手動であること、それに少々古い車であることに因る。余程この手の車がマニアックに好きでないと、使い勝手の悪さに閉口してしまうのでないかと想像するからだ。本気でつれあいが買ったりしたら、どう責任を取ろうか、むしろ不安であった。

 ところが、ミニ・コンバーチブルは4人が乗れるし、幌もわずか15秒で着脱可能な電動式だし、ミニそのものが世に出てから確かまだ2年半くらいしか経っていない。デザインこそレトロを演出しているが、ばりばり最新式の車である。そりゃ値段は高いが、10年以上変わらぬ愛をもって乗り続けることが出来るとしたら、むしろ安いものだろう。(んなわけないか?)

 僕たちは、納車三日目のGOLFを駆り、一番近いディーラーへミニのコンバーチブルを見に行った。
 屋根のないミニは、まったく別の車だった。
 ディーラーの若い営業マンに僕が加わり、営業マンが二人になった。とんとん拍子に話が進む。とりあえず、ボディの色はチリレッド(赤)、幌は黒がいいだろうということになった。手付け金1万円が営業マンの手に渡った。納車は半年先だという。

 一つだけ、心配していることがある。
 これは「雑記ンとっしゅ」(MacPeople)という僕の連載マンガでも描いたのだが、新車のミニ・コンバーチブルとほぼ新車同然のGOLF V GTをガレージに並べた僕たちは、おそらく小金持ちだと思われてしまうだろうということだ。そんなことはないのだ、高い車を無理して買ったから金などいくらも残っていないのだ、このフォトエッセイをヒーハー言いながら書いて、いったいいくら戴けると思っているのだ、などと、こんなところでいくら声を大にして訴えたところで、強盗を生業としている者たちに声が届くはずもない。せめてVWのエンブレムの上に、国産メーカーのステッカーでも貼ろうかと半ば本気で考える日々であるが、こういうのを取り越し苦労というのだろうか?


2004年11月24日掲載

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マカロニ・アンモナイト編集部