* 週刊フォトエッセイ*

週休六日のススメ

  文・写真/福山庸治 --->Back Number


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256 タダのカラクリ(2)

「そもそもどうしてタダなんですか?」

 そう質問すると、ソーラー温水器を新規に設置する際、新エネルギー財団という財団法人にモニター申請すれば、国から助成金が支給されるからだという答が返ってきた。といっても、助成枠は無制限というわけではない。年間(だったか?)の件数が一定数に決められている。しかも、設置地域が偏らないように、指定されたそれぞれのエリアで、約1,000軒の家につき1軒の設置しか助成の対象にならないということである。

 なるほど、役所というか特殊法人が絡んでいることはよくわかった。
 しかし、だからといってタダである理由としては説明不足である。そんな美味しい話なら誰でも「間に合ってます」と無碍に断りはしないだろうからだ。しかも、1,000軒に一軒という狭き門、普通なら「ラッキ〜」と思うはずである。そんな“当たりくじ”が、何度も我が家を訪れるのはいかにも不自然ではないか。何度もというのは、ソーラー関係のモニター募集の玄関訪問は今回が初めてではないからである。

「もし、詳しいお話を聞いていただけるのであれば、明日改めてお伺いしたいのですが、ご都合はいかがでしょうか?」

 なるほど、美味しい話をチラッと出しておいて、本番では「実は……」と来るのだろう。いいだろう、のるかそるか、話を聞いてみようではないか。続いて、営業マンは「奥様も必ずご同席していただきたいんですけど」という。その条件付けがどういう意味を持つものかだいたい想像はつくが、こちらとしても、つれあいと一緒のほうが安心である。それには何のためらいもなく同意した。


2005年01月12日掲載

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マカロニ・アンモナイト編集部