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* 週刊フォトエッセイ*

週休六日のススメ

  文・写真/福山庸治 --->Back Number 




297 サン・マロでの日々(3) 〜サン・マロへの旅 番外編〜

 そして、いよいよ旅行中に何を食べてきたか、順を追って書く。
 ただし、料理の名前はただでさえ難しいフランス語の上に、メモを取っていないためすべて忘れてしまった。

 まずパリ到着後の夕食だが、宿泊したホテル近くのレストランにて、オノレ氏はサーモンステーキ、つれあいは魚のスープ、そして僕はビーフ・コロッケの具のようなものを注文。オノレ氏と僕の料理は日本でも食べられるありきたりなものだったが、つれあいの魚のスープはこれまで食したことのないものである。茶灰色をしたスープにクルトンのようなものを浮かべて食べるのだが、魚をとろとろに煮込んで作ったものらしく独特の魚臭さがある。好き嫌いがありそうな料理だが、ニンニクを始め臭いものには目がないつれあいはたいそう気に入った様子だった。
 後日、新宿は花園神社横にあるフランス家庭料理店で、やはり魚のスープというメニューがあるので注文してみると、パリで食べたものと若干違いはあるものの、基本的には同じ仕様のものだった。

 サン・マロは小さな港町であり、更に隣の町は有数の牡蠣養殖場を持つことを既に書いた。したがって、当然ながら魚介類が美味しい。僕らがこの町に着いた直後に食べたのも、まず生牡蠣である。その日の夜、カステルマン社スタッフととったホテルでの夕食も生牡蠣や小さな巻き貝などのバラエティだ。次の日、ヨットハーバーにあるレストランでカステルマンのスタッフととった夕食もマグロ赤身を含むやはり魚介類。このレストランではマグロを鉄板で焼く仕様らしいのだが、カチさんが「マグロはやはり刺身でしょう」と言って店に醤油を用意させ、僕らに勧めてくれた。さすがにワサビは無かったが、およそ日本文化のかけらもない、一から十までヨーロッパ然とした町へ来て、赤身マグロの刺身を食べることになろうとは想像外であった。



※「サン・マロへの旅」を最初から読みたい方は →こちら


2005年11月22日掲載

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マカロニ・アンモナイト編集部