* 週刊フォトエッセイ*

週休六日のススメ

  文・写真/福山庸治 --->Back Number


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323 離れを建てる(9)

 家といっても、プレハブの勉強部屋とか工事現場にある飯場のようなものではいけないらしい。これらは建築許可を必要としない。それではダメだというのだ。最低でも台所やトイレといった生活に必要不可欠な設備が備わっており、しかも、通りに面した箇所に人が普通に出入りできる間口を備えた、きちんと建築許可を受けた建物に対してじゃなければ住宅ローンは組めないという。いくら我が家の庭先に建つ離れとはいえ、火災があった場合、消防活動を妨げるような通り抜け不可能な建物では建築許可を取るのはまず不可能だろうというわけだ。

 そこで、僕らがまず発想したのは極端にローコストの小さな家だった。
 欲しいのは広々とした庭や空間であって家そのものではない。当然、平屋だ。二階は必要ない。というより、背の高い二階家を建てたのでは隣地を買った意味がない。わざわざ自分で自分の首を絞めるようなものだ。可能な限り、母屋の邪魔にならない家にしなければならない。台所も安アパートにあるようなもの、バス&トイレも安ビジネスホテルにあるような、ぎりぎり限界までスペースを削ったようなもので十分だ。トイレはともかくとしても、母屋があるのに台所や風呂はほとんど使う機会などあるまい。そう、どうせ使わないのなら、金を掛けるだけ無駄である。外壁もコストが比較的安く、メンテナンス・フリーと言われるサインディングが良いだろう。

 そんなことを頭に、簡単な間取り図を描いてみることにした。10畳ほどの板の間とその2/3くらいの作業場(僕らは土間と読んでいる)、更にオープン・ロフトを描き入れたら、建坪10坪ちょっと、全体で15、6坪ほどの家になった。それは本設計の時に、それぞれ12.06坪、18.56坪と、若干膨らむことになる。



※「離れを建てる」を第1回から読みたい方は、こちら


2006年06月07日掲載

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マカロニ・アンモナイト編集部