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* 週刊フォトエッセイ*

週休六日のススメ

  文・写真/福山庸治 --->Back Number 




324 離れを建てる(10)

 ただ、安普請にしても何にしても、家一軒建てるからには、使う目的をはっきりさせておかないと只の空き家になる恐れがある。遠く離れた別荘ならともかく、母屋にない機能を持たせないと、ただ同じように中途半端な家が二軒重複するだけだ。そのために絶対必要なのが土間というわけだ。土間といっても、コンクリートをベタ打ちするので土の床ではない。ここで何をするのかというと、どうしても床を汚してしまうことになる作業、たとえば趣味の木工、将来的には陶芸でもやれたらという計画である。木工機械なども小さいものなら据え置き型のものをいくつか置けるだろうし、陶芸用の釜も置けなくはないはずだ。床がコンクリートだし水を流すことも出来るので、心おきなく木屑や泥を飛ばせるというわけだ。

 いま住んでいる家には遊んでいる部屋はあっても、そんなスペースはない。当然ながら、汚く使う用には設計されていないのだ。木工をやろうと思ったら、ガレージにある物置から電気ノコギリやら電気ドリルやら工具箱やらネジやら釘やらサンドペーパーやら木工ボンドやらをえっちらおっちらウッドデッキまで運び、それぞれのプラグを延長コードのコンセントに差す。雨が降ってきたら全てその逆のことをやらなくてはならないし、日が沈めば、作業用の電灯を用意しなければならない。木材や組み立て途中の工作物も、デッキに広げたまま翌日まで持ち越すわけにはいかないから、部屋に退避させなくてはならない。ブツが完成するまではその繰り返しだ。はなはだ面倒というだけでなく、その余分な作業が重たくて腰に来るのである。なので、どんどん億劫になる。作業場があればと思う所以だ。

 ただ、土間はコンクリートの床である。冬場の寒さは耐え難いものになるだろう。何か良い暖房が必要だが、かねてから憧れだった薪ストーブをここに置いてみたらどうだろうと考えてみた。



※「離れを建てる」を第1回から読みたい方は、こちら


2006年06月14日掲載

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マカロニ・アンモナイト編集部