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* 週刊フォトエッセイ*

週休六日のススメ

  文・写真/福山庸治 --->Back Number 




372 アニメ監督デビュー(18)〜短編オムニバス映画『Genius Party』

 僕はとりあえず毎週木曜日にスタジオへ“出向”することになっている。なぜ木曜日かというと、火曜日はつれあいがオフの日で、水曜日は週刊ダイヤモンドの締切があり、金曜日は非常勤講師、土曜はスタジオのほうが隔週休みで、日曜は通常休み、残るは月曜か木曜かとなるが、月曜は週末までにアップできなかった連載モノの締切の日になることが多い。

 というわけで、木曜日出向と決めたわけだが、実際のところ、行ってもあまりやることがない。額に汗して…… いや、あまり汗はかかなそうだが、アニメを作るのはスタッフである。彼らが膨大な量の絵を描く。監督の僕はそのチェックをするだけだから、僕の仕事はそう多くはない。というより、呆れるほど少ない。絵コンテを描いた段階で、僕の仕事の大半は終わっていると言える。それは、マンガで言えば下描きとも言えるレイアウトがぽつぽつ上がってくるようになってからも同じだった。作画監督Tさんの描く絵に多少違和感を覚えるものの、あれだけキャラクター設定の摺り合わせをやったんだからという安心感、それにアニメはオリジナルの絵と違っていて当然だという認識があるので、上がってくるレイアウトを当初は問題なしとしてほぼフリーパスの状態で通過させていた。だから、まるでハンコを押すだけの取締役みたいなもので、とてもヒマなのである。

 ところが、「んん?」というレイアウトが上がってきたときに、僕の今までの寛容さは一変した。Tさんのものとは明らかに違う人の手になるレイアウトが混じってきたからだ。そこには、およそ僕の設定したキャラクターとは似ても似つかない別の個性を持った人物が描かれている。



 ※福山さんのアニメ監督デビュー話を最初から読みたい方は →こちら 


2007年06月13日掲載

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マカロニ・アンモナイト編集部