* 連載フォトエッセイ*

週休六日のススメ

  文・写真/福山庸治 --->Back Number


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※編集部よりお知らせ
福山さん初監督作品
『ドアチャイム』
が収録されている
短編オムニバスアニメ映画
「Genius Party」
DVD発売中!





410 閑中忙アリ(4)〜そうだ、アニメを作ろう!#3

 要するに、アニメにかこつけて、そういう“新規の遊び”がしてみたいのである。力点はそっちのほうにある。音楽に関しては楽器をいじったりDTMに凝ってみたりと色々遊んできたが、音の素材そのものを組み合わせたりして遊んだことはまったくない。未知の領域である。考えただけで、わくわくしてくる。

 アニメ映画「ドアチャイム/GeniusParty」を作る過程で、SE(効果音)担当の方と打ち合わせをした。僕の前に現れたのは、ご多忙なご本人に代わって息子さんだった。同じSEの仕事をしておられるという。僕にとっては生まれて初めて話を交わす職業の人である。短い時間だったが、SEという特殊な仕事の片鱗を聞かせていただいた。

「父にはよく部屋から追い出されたりしました。突然、おい、みんな出てってくれと言うんです。冷蔵庫の開け閉めの音を録るからと、家族全員食卓から待避させられたりするわけです」

 そういった話を聞きながら、僕は実に愉しそうだと思った。もちろん、愉しそうなのは待避させられる家族のほうではなく、お父さんのほうに決まっている。冷蔵庫をパタンパタンと何度も開けたり閉めたりしながら、録音機のモニターに全神経を傾けて聴き入っているだろうその真剣さが、どう想像しても愉しそうなのである。もっとも、そんな面倒くさいことをしなくても、昨今はプロが録った様々な効果音を収録した著作権フリーのDVDが市販されていたりするようだが、それだとなんだかモノ作りの一番美味しいところをわざわざ捨てているような気が僕にはしてならない。自分でも録れそうな音くらい自分で録ったほうが絶対に面白いと思うのだが、しかし、そうするためには録音機材が必要なのであった。


※福山さんのアニメ監督デビュー話(全36回)を読みたい方は →こちら 



2008年09月17日掲載

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